明治三十八年(1905年)三月に立木並びに土地の払い下げを受け、林地の全域を同盟者の共有地とした。
大正二年(1913年)四月に造林木を一括して売り上げた。
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造林記念碑 (解読のポイント)(2)
・爾来(じらい) それ以来
・雖(いえども) けれども〈逆接〉
・亦(また) やはり、同様に
・交迭 異動、交代
・未だ嘗て(いまだかつて) 以前に…したことがない〈経験の否定形〉
・未嘗翻其初志 これまでに初心にそむいたことはない
・至是(これにいたり) そこで、こうして
・漸く(ようやく) 少しずつ、しだいに
・長じ(ちょうじ) そだつ、成長する
・林樹漸長鬱蒼成雲 林の樹木がしだいに育ち、鬱蒼とし雲のようになった
・苦辛之所 苦しくつらい経験
・功与居多焉(こうあずかりおおくあり)功労(貢献)に関与するところが多大である
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※造林記念碑の碑文の拡大写真(「苦辛」の文字等を読み取ることができます。)
この碑文から、植林の経営計画を作成し、その計画に従って、苦労を重ねながら多くの人が森林整備にかかわった経過や様子がわかります。そして植林された木はどんどん高くなり、鬱蒼とした立派な森林になり、大正2年(1913年)には、一括して造林木を売却することとなり、植林計画が成功したことがわかります。また、長年かけて苦労しながら育てた造林木を一括して売却したあと関係者(有志者)の気持ちが造林記念碑に記されています。
現在も、造林記念碑のある臼田運動公園の周辺では、カラマツ林が茂り、木の葉が連続して雲のように広がっています。
なお、造林木を売却した年からちょうど100年後の平成25年(2013年)に、臼田総合運動公園において、「長野県 ふるさとの森づくり 県民のつどい(県植樹祭)」が行われ、関係者のご協力のもと、多くの参加者でにぎわいました。
開催テーマは、「美しき 森のかがやき 永遠に」でした。
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