2017.12.26 [ 佐久の企業 ]
高原を彩るハーブ&ローズガーデン。夢ハーベスト農場
元気いっぱいに咲き誇る4つのガーデン
– ラベンダーをオリジナルの蒸留器で「フローラルウォーター(蒸留水)とエッセンシャルオイル(精油)」に加工して提供しているとお聞きしました。
(拓美さん)はい。ラベンダー栽培当初から、小諸育ちのラベンダーがどんな香りをしているのかエッセンシャルオイルを抽出してみたい!という思いがあり、蒸留を行っています。蒸留器は父が設計しました。そして、近くのウィスキー蒸留所の廃品なども活用し、小林鉄工所さんのお力をお借りしてオリジナルで製作したものです。
ここ10年、ハーブや植物のパワーを取り入れて毎日を豊かに健康に過ごしたいという方が増え、アロマにも注目が注がれるようになりました。このような時代の中で、『香料』と言う観点でラベンダーと向き合った場合、合成香料や輸入香料に負けない個性が出せるかが重要であると思っています。
これからも、長野県小諸市の豊かな自然環境とその恩恵を最大限生かした蒸留を行い、天然100%の確実な製品として、また、長野産エッセンシャルオイル(蒸留水)として認知して頂けるよう努力していきたいと思っています。
ラベンダー園開園(1993年)当初からの念願が叶い、2006年4月に完成した蒸留器
小諸産のラベンダーとオリジナルの蒸留器で製造される商品
– 蒸留器を用いた『フローラルウォーター』と『エッセンシャルオイル』の製造工程を教えてください。
(拓美さん)当農場の蒸留は、ラベンダーの蒸留方法として最も一般的な水蒸気蒸留法で行っています。釜の中に詰め込んだラベンダーに蒸気を通して、オイル成分を揮発させます。揮発したオイル成分はラベンダーの中を通り抜けた蒸気と一緒に、冷却槽で冷やされ、蒸留水と混ざった状態で出てきます。それをオイルと蒸留水に分けるのです。ラベンダーの品種などによって採れるオイルの量は多少異なりますが、1kgのラベンダーから6から8mlしか採れない貴重なものです。
作業工程の手順
(1)満開のラベンダーを刈り取っていきます。朝4時頃から作業を始めます。
(2)刈り取ったラベンダーを蒸留釜に詰めます。蒸気が素通りしないよう、足で踏み固めてぎっしりと詰め込みます。
蒸気を送り込んで4時間、エッセンシャルオイルと蒸留水が一緒に出始めます。蒸留工房の中はラベンダーの香りで一杯になります。
1回の工程で、精油は約500cc~1.4ℓ、蒸留水は約180ℓ採れます。抽出したばかりのオイルや蒸留水は、香りに雑味が強いので密封容器に移し、冷暗所で寝かせ、香りを安定させてから販売します。
– 初めて蒸留した時は感慨深かったのではないでしょうか。
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