長野地域振興局林務課で県営林を管理する係の係員Sです。
「おかえりモネ」は、令和3年5月からNHKで放送されている宮城県の森林組合などを舞台とした連続テレビ小説です。
先日、テレビを見ていて、とても興味をひかれたシーンがありました。
それは森林組合長のさやかさん(夏木マリさん)が舞台で能を舞う場面。さやかさんは気象予報士試験に合格したばかりのモネ(清原果耶さん)に語りかけます。
「能を舞うことは、物事の陰と陽を整えることを意味するのよ。
陰と陽のバランスが悪くなるとこの世界全体が不安定になるのよ。
舞を舞って、天の陰陽が整うことで雨が降るって言われてるのよ。」
こんな内容だったと思います。(細部が違っていたらすみません。)モネは、風が吹いたり雨が降ったりする原理を能の発想の中に見出したようでした。
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そんな場面を見ておもいだしたのですが、・・・
陰陽という発想を今に伝える石碑があります。
それは県庁の北側にある「県有林の記」という石碑です。
この石碑には「陰陽不和」という文字がきざまれています。
この石碑には、明治維新後の工業化の中で、長野県内でも山林の乱伐が進み、自然のバランスの調和を失って、洪水などの災難が立て続けに起こるようになったことが記されています。
そのため、当時の県知事は模範的な森林を長野県が「県有林」として造成し、林業の普及啓発を図り、財産として管理していくことにしたとのことです。
◀石碑「県有林の記」の中にある「陰陽不和」の文字
▲県庁北側にある石碑「県有林の記」
▲石碑「県有林の記」の位置
よろしければみなさんも長野県庁の近くにいらっしゃったら、ぜひ、この石碑を訪ねてみてください。
以上、テレビでおかえりモネを見て、森林の大切さを実感した話でした。
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なお、林野庁のホームページでは「おかえりモネ」の解説を連載し、番組の応援をしています。
ドラマにかかわる林業関係のトピックスがよくわかりますので、こちらもぜひご覧ください。
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