2024.05.28 [ 計量検定所 ]
計量女子の計量検定所日記~「物差しの物差し」の意味を僕達はまだ知らない。~
こんにちは!計量女子です。
本県だけでなく、経済産業省始め各都道府県の計量検定所では11月1日を計量記念日としてアピールしていますが、実は11月1日以外にも計量記念日が存在します。
✨5月20日 世界計量記念日✨
11月1日の計量記念日は、現行の計量法が施行された平成5年(1993年)11月1日を記念して我が国の経済産業省が定めたものです。
対して5月20日の世界計量記念日は、1875年5月20日にメートル条約が締結されたことを記念して国際度量衡委員会(CIPM, International Committee of Weights and Measures)が定めたもので、計量分野の技術者の皆さんにはこちらの方がなじみ深いようです。
先日、世界計量記念日に合わせて我が国の国家計量標準機関である国立研究開発法人 産業技術総合研究所(通称:産総研)の計量標準総合センターがニコニコ生放送上で動画配信を行いました。題して
世界計量記念日 計量標準の世界を覗いてみよう
【産総研の研究者だけど質問ある?】
今回の配信の特徴は、生放送中に視聴者がコメント欄から直接研究者に質問できること。
実は計量女子もニコニコ生放送のアカウントを持っているので(昔笑点がニコニコ超会議で中継をしたことがありその時に作りました)、普段は恐れ多くてとてもお声がけできない研究者の皆さんに直接質問ができるチャンス!
ということで、配信開始時間の夜7時までにすべての用事を終わらせて自室待機。
※今回のブログでは実際に放映された動画から作成したキャプチャー画像を使用していますが、著作権の所有者である国立研究開発法人産業技術総合研究所(ブランディング・広報部)に当該著作物の使用許可を得ております。
最初にご登場したのは、計量標準総合センターの臼田 孝(うすだ たかし)センター長。
臼田センター長が説明しているこの表は、計量単位の国際的な基準である国際単位系(SI)を相関図にしたものです。
国際単位系の基本7単位中ではメートル(m)が一番最初に定義されましたが、例えばメートルと時間を組み合わせるとメートル毎秒(m/s)、メートルを2つ合わせると面積(m2)、メートルを3つ合わせると体積(m3)のように、国際単位系を組み合わせることで世の中の計量単位をすべて表現することができます。
このような「物差しの物差し」を作るのが、計量標準総合センターの主な業務です。
一度定義された計量単位は、国や環境が変わっても、また時が経っても不変であるべきですが、基本7単位のひとつである「キログラム(kg)」の原器にわずかながら質量変化が見られることが判明しました。
そこで、産総研を始め世界の計量標準機関が、新たなキログラムの定義決定に向けて研究を始めたのです。
そのお話は、次回のブログに続きます。
ここからは余談ですが、臼田センター長が説明していたあの図はどこかで見たことがあるな~と思いながら次の日出勤したら、事務所の中にありました。
郵便料金早見表の隣に無造作に挟んである!🤣
しかもデスクマットがものすごく汚い!😂
先人が苦労して定義した計量単位にもう少し敬意を払わなければなりませんね。反省です…😔
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