長野県林業総合センター指導部です。
林業総合センターでは、併設する森林学習展示館の主催行事として、一年をかけて「植えて、育てて、伐って、使う」という林業の基本的な流れや技術を学ぶことができる「林業作業体験講座」を開催しています。
受講生には、自分の家の山の手入れをしたいという方も多いのですが、作業体験を終えてみると、自分一人でできることと、できないことがわかり、こんなとき誰に頼めばよいのかと悩みを深めてしまう方もいらっしゃいました。
そこで、今年度の講座からは、確かな技術があり、地域の森林整備を応援することもできる「長野県林業士」の皆さんに講師をお願いすることとしました。
とはいえ長野県林業士は、これまでに500人以上登録していただいておりますので、すべての方とコミュニケーションを取るのは大変ですし、受講生としても毎回講師が変わるのでは大変だということで、地元松本地域で活躍している「松本林業士会」のメンバーを講師に4月から講座がスタート。
木々が芽吹く前の4月は、木を植えるのに最適な季節ということで最初の実習は植林。
講師の指導の下で、丁寧に植林を行います。
いくら丁寧に木を植えても、夏になると下草が大量に繁茂して、植えた木を覆ってしまい、このままではせっかく植えた木が育ちません。
そこで、夏の作業は下草刈り。
刈払機を使った作業になるため、作業前にまずはしっかり安全講習。
機械のメンテナンス方法から、安全な作業方法までをしっかりと学んだうえで、実習として春に自分たちで植えた木がきちんと育つように下草刈りを行いました。
そして秋、秋の味覚である「きのこ」などの特用林産物について学びました。
また、これから冬を迎えるということで、冬の燃料としても使うことができる炭焼きについても体験しました。
本格的な炭窯での炭焼きと違う、ドラム缶を使った比較的簡易な方法ですが、それでも短時間では良い炭ができません。細かい温度管理も必要ですので、この回は全員が泊まり込み、交代で見張りました。
4月から毎月集まる仲間ということもあり、だいぶ打ち解けた雰囲気になり夜遅くまで、山や森林に対する想いを語り合っていました。皆さんの温度管理の甲斐があり、後日立派な炭が完成しました。
冬に入ると、今度は、本格的な山仕事。
仕事に入る前には、長野県林業士による教室での講義も。
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