来て!観て!松本『彩』発見 歴史と伝統の城下町松本。のどかな田園風景安曇野。そびえたつ雄大なアルプス。自然と文化に彩られたまつもと地域の情報を、松本地域の県職員の発見を織り交ぜつつお届けします。 面白いこと新発見、知ってる人にも再発見、何だこれはの珍発見。当たり前だと思っていたことから、ローカルなことまで職員の発信する情報をお楽しみください。

来て!観て!松本『彩』発見

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計量女子の計量検定所日記「工業用はかりの寄贈式典に出席しました」

こんにちは!計量女子です。
令和6年度最初の投稿は、昔の工業用はかりについての話題です。

貴重な計量に関する資料を多数収集展示している国内有数の資料館「東洋計量史資料館」が女鳥羽川のほとり(松本市埋橋)にあります。

東洋計量史資料館を見学しました

この度、戦前から高度成長期にかけて実際に使用されていた貴重な工業用はかりが資料館に寄贈されるということで当所所長が記念式典にお招きいただきましたので、計量女子も(随行兼取材で)資料館を訪問してきました。

はかりの製造元である、株式会社クボタ 精密機器事業ユニット長 吹原 智宏様から、東洋計量史資料館 土田 泰秀館長に目録が手渡されました。

寄贈されたはかりの一つ、メリック式コンベアスケールの説明を土田館長にしていただきました。

「メリック」の名称は、1935年にこのはかりの仕組みを開発したドイツ人技師、メリック氏の名前から来ています。
ベルトコンベアの上に載せられた物体が搬送されながらでも質量を量ることが可能な、いわゆる「自動はかり」というものに分類されるはかりです。
※今回ご寄贈いただいたのは、コンベヤスケールの積算式計重部(質量を検出して積算表示する部分の機構)です。

「自動はかり」は、計量結果を得るために所定のプログラムに従って動作し、計量過程で操作者の介在を必要としないはかりを指します。(主として工場などで使用されることが多いはかりです。)

一方、私達が普段身の回りで目にすることの多いはかりは「非自動はかり」と言って、計量過程で操作者の介在を必要とするはかりです。
※「操作者の介在」には、計量物の載せ降ろしだけではなく、内容量などが目的の量になっているかそうでないかの判断や、計量物が目的量に達するため手動で内容物を操作することなども含まれます。

こちらのはかりは、商品名「HA(ハイアック)型計重装置」と呼ばれていたトラックスケールです。
※今回ご寄贈いただいたのは、トラックスケールの計重部(質量を検出して表示する部分の機構)です。

写真だと機構部分がよく見えないのですが、実はこのはかりはさおはかりを高精度化したもので、アクリルケースの中に「さお」と「送りおもり」に当たる部分が内蔵されています。

昔ながらのさおはかり(余談ですが、和菓子屋さんやパン屋さんでは現在でもこのはかりが使われていることが多いです)は、さおの送りおもりとさおの端に下げる増おもりの組み合わせで質量を読み取ります。
簡単に言うと、この仕組みを大きくしてより正確に計量できる機構を備え付けたのがHA型計重装置です。

戦前から高度成長期の経済発展を支えたこれらのはかりが、歴史的資料として残り続けることになったのは大変喜ばしいことです。
今回ご紹介した2点以外にもご寄贈いただいたはかりがありますので、是非とも大勢の方に見ていただければと思います。

◇「東洋計量史資料館」見学のご案内
場  所:長野県松本市埋橋1-9-18
予 約 制:(問合せ・予約)TEL 080-9741-3795(担当直通)
入 館 料:大人(高校生以上)/500円
小人(小・中学生)/200円
※小学生未満 無料
開館時間:10:00~16:00(最終入館15:30)

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