レトロな温泉街が発展し、一歩路地を歩けば、どこか懐かしい昭和の雰囲気が漂う街並みが広がる戸倉上山田温泉。温泉まんじゅうをほおばりながら、温泉街を歩くのもいいかもしれません。

上段・下段中、右：提供　千曲市観光協会　　下段左：千曲市観光協会の市野瀬さん

戸倉上山田温泉には、「小石の湯」という伝説が残っています。

～～昔、千曲川のほとりに暮らす若い娘と許婚の若者がいました。
ある日、若者は所用で江戸に出かけましたが、予定を過ぎても帰ってきません。
心配した娘は観音様に祈願し、夢の中で老人から
「千曲川で赤い石を百個拾い上げれば帰ってくるだろう」とのお告げを受けました。
それからというもの河原で懸命に赤い小石を探しましたが、最後の一個が中々見つかりません。
そんなとき、夢の中に現れた老人が再び現れ、老人の指した方向へ向かうと岩場から湯が湧き出ているのを見つけます。
その岩場の上に百個目の赤い小石があり、ほどなくして若者は江戸から戻りました。
以来、この湯は「小石の湯」とも「恋しの湯」とも呼ばれるようになりました。～～

この伝説になぞらえて、千曲川に架かる大正橋の歩道には99個の赤い石が埋められており、100個目を見つけると、恋愛成就するとか･･･。
伝説の二人のように結ばれたい！と、恋愛スポットとして女性の方々に人気です。

ご夫婦・カップルにオススメなのは、荒砥城のほど近くにある澳津（おくつ）神社。
この神社では子宝の神様を祀っており、子宝に恵まれる、とのことで多くの方が参拝に訪れています。

片想いの方は、恋が叶うかも！？友達と一緒に100個の赤い小石を探してみてください＾＾

戸倉上山田温泉周辺には、絶景ポイントがいくつかあります。

提供：千曲市観光協会

まず一つ目は温泉街から、山の方へ上った所にある荒砥城（千曲市城山史跡公園）。
山城としての姿は、戦国時代を彷彿とさせ、近年では大河ドラマの撮影地としても使用されました。

荒砥城の展望台からは、左手に善光寺平、右手に上田原が広がり、千曲川が蛇行する姿が一望できます。

二つ目は、なんと言っても「姨捨の棚田」。
この姨捨の棚田は、棚田百選にも選出されており、松尾芭蕉の句や歌川広重の版画絵にも紹介されるように、「田毎の月」「名月の里」として多くの文化人から愛されました。