楽園信州

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<VOL.243>I♥信州(あいラブしんしゅう)

<放射能から子供達を守る保養プログラム、保養宿・招福亭>


招福亭の玄関に掲げられる表札と笑門のしめ縄

小宅さんは現在、原発事故の影響で放射能被害にあった子供たちの受け入れ組織「子ども信州ネット」の事務局長として活動されています。
自身も小諸市内で保養宿・招福亭を運営し、主に福島の子供たちを多く受け入れています。
「招福亭」は小諸エコビレッジでのティピー生活を営んでいた時に、地元の放射線技師から子供たちの保養に使ってくれるのであればと提供されました。

保養所を始めるにあたり、長野県内で同じ活動を実践している団体を数多く訪問。
同じ思いを共有する他の団体とネットワークを組み、放射能から子供たちを守る保養プログラムを積極的に行っています。

小宅さん:「保養の目的は、放射線量の高い所から線量の極めて低い所へ行く事が目的です。
震災以前は普通にしていたことが、震災以降は価値のある事になってしまったんです。
例えば、砂場で遊んだり、公園で遊んだりという何でもない日常が価値のあることになってしまった。福島では、砂を触っただけで怒られてしまいますから。そういう現実があるから、ありきたりな夏休みとか、ただ畑に行くこととか、何でもないあたりまえの日々を過ごす事に意味があります。
子ども達が少しでもそんなありきたりな日々を過ごせるようにと活動をしています。」

招福亭の玄関には、保養に訪れた子供たちの笑顔の写真と小宅さんの生まれ育った福島県を形どった木製パネルが掲示されています。写真には子供たちの笑顔が溢れ、何でもない日常を心から楽しんで過ごしていることが感じられました。


招福亭の玄関に飾られている子ども達との写真と福島県の木製パネル

<百見よりも一行動、笑顔をソロバンを弾こう>

今の世の中に若干の閉塞感を感じている小宅さん、一部の人たちから笑顔が消える世の中には、大きな問題とマイナスがあると感じています。


こもろはす倶楽部で運用している地域通貨「シローネ」

小宅さん:「僕の中では、より多くの人達が笑顔になる事こそが大切だと思っています。『笑顔のソロバンを弾こう』というのを活動の理念として持っていて、お金ではなくて、これをやるといくつの笑顔が作れるか、数値化できない部分や経済的に繋がらない部分もあるかもしれませんが、多くの人たちが笑顔になる事が理想です。例え立ち位置が変わっても目標は変わりません。
見えてくるものが増えれば増えるほど、やり方も変わってくるような気がします。」


地元農家の方々から農業を学ぶ

小宅さん:「今は、食べ物とエネルギー、経済の仕組みについて学んでいます。
どこまで可能性があるかの挑戦ですが、こもろはす倶楽部でも、地域通貨「シローネ」という独自の通貨システムの運用を始めています。

またエネルギーに関しても、現在、主力のエネルギー以外にも、可能性をもったエネルギーが沢山あると思いますので、普及できれば良いなと思っています。」

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