2012.05.10 [■アレ☆これ☆信州]
Vol180■とく☆とく信州 お六櫛(おろくぐし)
今回ご紹介する信州の「伝統的工芸品」は、信州南部に位置する木曽郡木祖村藪原(きそむらやぶはら)を主要産地とする「お六櫛」(長野県知事指定)です。

お六櫛の起源は明らかではありませんが、江戸時代、頭痛に悩んでいた村娘の“お六”が、御嶽山(おんたけさん)に願かけをしたところ、「峰榛(みねばり)の木で櫛を作り、髪をとかしなさい。」とのお告げがありました。
お告げどおりに櫛を作って、毎日、髪を梳(す)くと病が治ったため、お六はこの櫛を旅人に売りはじめたところ評判となり、お六櫛として全国的に知られるようになったとのことです。

お六櫛の材料になる峰榛の木は、カバノキ科の落葉高木で、目が詰まっているため大変堅く、斧が折れるほどに堅いことから、別名“オノオレカンバ”と言われています。堅いだけではなく、独特の“ねばり”が特徴で、精緻(せいち)な梳き櫛の材料として、他の木材よりも優れているといわれています。


お六櫛は、この峰榛の木を職人が歯挽き鋸を用いて、一つ一つ手仕事で仕上げていきます。昭和57年10月21日に「伝統工芸品(長野県知事指定)に指定されました。素朴で暖かい手作りの良さを感じさせ、使うほどに髪に馴染んでいきます。
現在、道の駅「木曽川源流の里 きそむら」にて、月2回程度、お六櫛の実演販売を行うとともに、木祖村郷土館でも実演の見学や製作体験(事前予約制)ができるそうです!
皆さんも自分の髪をこのお六櫛で梳いてみてはいかがでしょう。
ひょっとしたら頭痛が治るかも!?・・・
お六櫛についてはこちら
木祖村観光協会HP(パソコン用)
信州の伝統的工芸品について詳しくはこちら
長野県ものづくり振興課HP(パソコン用)
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長野県商工労働部ものづくり振興課
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