楽園信州

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<VOL.237>“しあわせ”発見~信州巡り~

(テレビ信州:2010年10月5日)

千畳敷カールを徒歩で周遊するコースには、険しい岩肌のカールの表情と相対する姿の可憐な高山植物が咲き誇っています。
これから秋にかけては、緑の山が朱色や黄金に輝き、美しく雄大な自然を目に見ることができます。

●中央アルプス 駒ケ岳ロープウェイ
http://www.chuo-alps.com/ropeway/

体力に自信がないという方や小さいお子様でも絶景が楽しめる二つのアルプス。
二つのアルプスの自然を見比べてみてください!

<日本の美・書道に欠かせない!伝統の硯>

上伊那地域のほぼ中央を流れ、長野県から愛知県、静岡県、そして太平洋へと流れ出る天竜川。
この天竜川水系で採れる石を使って作られる長野県知事指定の伝統的工芸品「龍渓硯(りゅうけいすずり)」が辰野町にあります。

硯作りの始まりは、今から約170年前の江戸時代末期にまで遡ります。
あるとき、砥石を作るため採掘していた農民が、黒い石を発見しました。
その村で、医師・寺子屋の先生として暮らしていた渕井椿斎が、試しに硯を作り、書をしたためてみると、墨のおりがとても良く、硯に適した石だということが分かったのです。
それからは、高遠藩が財政立て直しのために硯石を所有し、硯工を呼んで技術指導をさせるなど、硯作りが本格的に始まりました。作られた硯は大名への贈り物として用いられ、庶民の間には中々出回らなかったため「秘硯」とも呼ばれましたが、江戸や大阪などへ「高遠硯」や「伊那硯」、「鍋倉硯」として徐々に庶民へ販売されるようになりました。

明治時代に入り、鉛筆や万年筆などが使われるようになると、硯の需要が少なくなりましたが、昭和に入ると書道が盛んになり、それにともなって硯も見直されました。
昭和10年、当時の長野県知事であった大村氏に、天竜川水系で採石され、天竜川の渓流美や中国の硯石の産地「端渓」にちなんで、「龍渓硯(りゅうけいすずり)」と名付けられ、昭和62年2月に長野県知事指定の伝統的工芸品に認定されました。

そして目の前には千畳敷カール!
このロープウェイが架けられたことで、登山者のみが味わえていた中央アルプスの絶景を、広くたくさんの方が体感できるようになりました。


龍渓硯は材料である黒雲母粘板岩 の形によって出来上がりも様々。
(提供:上伊那地方事務所商工観光課)

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