2012.10.18 [■四季彩だより~信濃の国から~]
<VOL.201>四季彩だより~信濃の国から~
北アルプスからは積雪の便りも届き、早くも冬のはじまりを感じさせています。
しかし、麓の山々はこれから紅葉の季節を迎え、信州は一気に真夏ならぬ“真秋”に入ります。
長野県には、皆さんを癒してくれるたくさんの紅葉スポットがありますが、今回はその中の一つ「松川渓谷」を紹介します。
(紅葉の高井橋)
(秋深まる渓谷)
長野県北部の高山村は、自然条件に恵まれた中、人と自然に優しい環境保全型農業を進めるとともに、豊富な温泉と風光明媚な観光スポットを活かし、農業と観光のバランスのとれた、農山村の原風景が残る山あいの静かな農山村です。
平成22年9月には、NPO法人「日本で最も美しい村」連合へ加盟しました。
松川渓谷は、この高山村内を流れる松川を挟んで悠然とその姿を見せる渓谷で、上信越高原国立公園内にあります。
日本でも有数の深いV字谷を刻んでおり、広い斜面は落葉広葉樹で覆われ、特にカエデ類が多いため、春の渓谷は、芽吹きの柔らかいなんとも言えない緑白色で覆われます。
松川渓谷は何といっても“秋”
切り立った岩場をはじめ、渓谷全体をカエデ、ブナ、ナナカマドなどの紅葉が染め上げ、まさに“錦織”の光景が見る者の心を揺さぶります。
歌人、作家であった与謝野晶子はこの渓谷美を目の当たりにして
『鳳凰が山をおほへるおくしなの 山田の渓の 秋に逢ふかな』
と詠んでいます。
(豪快!雷滝)
渓谷内にはいくつかの滝がありますが、そのうちの一つ、落差30mの「雷滝(かみなりだき)」は、渓谷の本流が轟音を立てて落下しているのでこの名が付いたとか。
そしてこの滝は、滝の裏側に歩道が設けられているため、滝の裏側を通り見ることもでき、別名「裏見の滝」とも言われています。
流れ落ちる“水のカーテン”越しに、太陽の光に照らされた渓谷の風景は一味違った趣があります。
(雷滝の裏側から見た風景)
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