2012.11.02 [ 歴史・祭・暮らし ]
天狗暴れまわる奇祭~神明神社(辰野町北大出)
魅力発掘探検隊(歴史・祭り・暮らし班)のIです。
「辰野町で年に一度、天狗が大暴れする祭りがある」との噂を聞き、ぜひこの目で見てみたい!と10月21日(例年10月第三日曜日)に探検に行ってきました。
すでに多くの人で賑わっています。社はお神明山の山中、二百段以上の急な階段を登った所にあります。
本殿には神事を待つ奇怪な天狗、獅子の面の数々が。
社殿の背後には巨石が祀られています。磐座(いわくら)といい、この場所が大変古くからの聖地であったことを示しています。
舞台では、住民の皆さんによる歓迎の恒例 ”花笠音頭”
社殿では神事が行われています。
天狗を待つ境内一杯の人。子ども連れの若い人やカメラマンが目立ちます。
主催者の方から祭りについての言い伝えの説明がありました。
「大昔、シシが舟に乗ってやって来て、上陸しようとてんぐに相談を持ちかけた。
てんぐは神に祈り住民と相談したが、協議は難航。三番目のてんぐでやっと話がまとまり、シシはめでたく上陸した。その話が祭りとして伝えられたとされています。
また、その他に、悪魔払いや雨ごいの儀式という話も伝えられています。」
山奥から、笠鉾を先頭にオフネがやってきます。
オフネは檜の柱を組んだやぐらの前後に青竹を張り出し、周囲に青色に白の波模様の水引幕と「月兎波を走る」の図の青幕を張り上部を笹竹で飾ったもので、祭りの前日からつくるそうです。
オフネは広場で三回転、逆に半回転し、上に笠鉾をつけて置かれました。
まず4頭のシシがオフネから出てきました。天狗の登場を待ちます。
一番天狗がオフネから飛び出てきました。早速シシ達が襲いかかります。
あっと!天狗が子どもをさらいオフネに押し込みました。恐ろしさに泣き出す子ども達。
「ホオー」と甲高い奇声をあげ、酔ったようによろめきながら所狭しと暴れまくる天狗。
途中、社の裏で酸素吸入を受ける天狗。大変な運動量、お疲れ様です。
(お約束だそうですのでご心配なく)。
最初にさらわれたボク、無事帰還。きっと強い子になれるよ!
じいちゃん、こわい・・・ あっ!またさらわれた。
はだしで山中を駆け回り、坂を転げ落ちる。高い所から飛び降りる。
しかし、天狗は不思議にけがをしないと言われています。
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