い~な 上伊那 2つのアルプスと天竜川からなる伊那谷の北部に位置し、雄大な自然に囲まれた上伊那地域。 この地域の自然、食、歴史や地域のがんばる人々など、私たち職員が見つけ、感じた上伊那の魅力と地域の活力を発信します。

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伊那市歴史シンポジウム「今、なぜ地名なのか」に参加して

こんにちは!
魅力発掘探検隊(歴史・祭り・暮らし班)のIです。
先月22日(土)に開催された伊那市歴史シンポジウム「今、なぜ地名なのか」に参加してきました。
「歴史班」として大変興味深い内容だったので、この場をお借りして要旨をご紹介させていただければと思います。


会場の市役所5階より。明け方に今冬最初の本格的な雪の降った日にもかかわらず、県内外より約100名の参加者があり、関心の高さが伺われました。


始めに、白鳥 孝伊那市長から問題提起として、ご自身が西箕輪で地名を残す活動をライフワークとされている実体験をふまえ、今、全市で地名の調査に取り組まないと長年地域の伝承で伝えられてきた文化である地名がなくなってしまう、伊那谷の地名をぜひ後世に残したい旨の発言がありました。
(地域の古老の方に案内していただく調査活動では、知らない地名や昔の話が尽きない位なのだそうです。)

次に、基調講演1として、長年教員を務められながら古代史や地名について研究され、地名に関する何冊もの著書を出されている地元の地名語源研究家 松崎 岩夫先生の講演がありました。
先生は、文献等が残っていない1300年以上前の時代、東山道が伊那谷のどのルートを通っていたかを調べる手がかりとして、地名の調査研究に思い当たられたのだそうです。
”地名の本質”は、数千年(あるいは数万年)前に自然発生し「話し言葉」として伝えられてきたものがほとんどであること、よって文字は当て字であり、地名の実体はその発音である旨の説明がありました。
その具体的な例として、以下のような地名を挙げられました。
・「や」のつく地名は、アイヌ語で「泥」を意味するように水の湧き出る所、湿地、沼地(箕輪町福与の矢ノ下、矢口、矢田尻など)
・「よ」のつく地名は、よじ登るような傾斜地形(余地、与地、代々木など)
・「かじ」のつく地名は、川に浸食されて(かじられて)いる地形(鍛冶村、小鍛冶など)
・「たぎり」は、天竜川西岸にのみ見られるように、急傾斜を流れる川の水が、にえたぎるように流れることから(田切、全国で分布)
・「なが」は、ながれるような緩傾斜地形(長野、長岡、永田町など)
・「いな(いね)」は、崖、段丘の地(伊那、稲持、今泉(いねずみ)など)

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