2013.07.13 [ 歴史・祭・暮らし ]
虎が雨 暴れる頃【井月さんのこころ17】
井月さんのこころ シリーズ その17
気象庁は6日、関東甲信地方が梅雨明けしたとみられると発表しました。平年に比べると15日も早い梅雨明けです。
昭和36年のいわゆる「三六災害(さぶろくさいがい)」をはじめ、幾度もの洪水被害に悩まされ続けてきた伊那谷。
写真:中尾歌舞伎「三六災害半世紀」から
直近では、上伊那地域で2名の尊い人命が失われ、まだ記憶に新しい平成18年7月豪雨の被災箇所の復旧もようやく終わりに近づきました。
7年前のあの18災は、広範囲に及ぶ大規模災害で、上伊那地域でも河川、砂防、治山、農業施設などに莫大な規模の災害復旧事業費が費やされました。
梅雨末期、ただひたすら、「虎が雨」が降らないように、災害の無い年でありますようにと祈るばかりであります(大きな災害も無く梅雨が早々と明けてくれて正直ホッとしています)。
ものはみなあとの噂や虎が雨 井月
今は昔虎が雨日もよき日和(ひより) 井月
以下、後者の句の評釈について、井上井月研究者である竹入弘元氏の「井月の魅力 その俳句鑑賞」(ほおずき書籍)から引用させていただくと・・・、
陰暦五月二十八日、曽我兄弟は、富士の裾野で父の仇工藤祐経を討ったが、捕らえられて兄十郎祐成(一一七二~一一九三)はこの日殺された。兄の愛人大磯の遊女虎御前がその死を悲しんで流した涙が雨となって降るという。今日はその虎が雨の日に当たるが、それも今となっては遠い昔の話で、降りもせずよい日和だ。「八兵衛も泪こぼしぬ虎が雨 井月」も興味本位の作。
(虎が雨・夏)
今年の「虎が雨日」陰暦五月二十八日は、梅雨明けが宣言された7月6日(土)でした。
ちょうどその日、駒ヶ根総合文化センターで行われた「第3回全国地域再生サミットin駒ヶ根」(6日(土)~7日(日))の開会式に出席しました。NPO法人 全国元気まちづくり機構(理事長 野尻 博さん)主催で全国の元気な地域づくりを願う皆さんが集まって意見交換等を行う催しです。
開会式に続いて、「咲顔はあなたの心の表現」と題して 喜田 寛さんの基調講演をお聴きしました。
笑顔でなく「咲顔(えがお)」、思いでなく「念い(おもい)」。心に響く貴重な一時間でした。
その後、「日本の元気は地域の発展から」をテーマにしたパネル討論も行われました。
阿部知事からサミットに寄せられた歓迎のメッセージは次のとおりです。
「第3回全国地域再生サミット」の開催によせて
元気な地域づくりを願う全国の皆さん、ようこそ信州へお越しくださいました。
第3回全国地域再生サミットが駒ヶ根の地で盛大に開催されましたことを、地元知事として心からお祝い申し上げます。
ご参集の皆様方におかれましては、地域の発展を通じて日本を元気にしていくための活動に、自らの手で取り組んでおられることに対し深く敬意を表します。
人口減少の本格化や経済の成熟化など時代の大きな転換点を迎える中で、これからの時代を切り拓いていくためには、地域に暮らす一人ひとりの皆さんの参加と協働が是非とも必要です。
個性豊かな地域づくりの先頭に立っておられる皆様方が、このサミットに一堂に会し、活気ある地域の将来像を語り合うことは、大変意義深く、日本全国に向けて力強いメッセージを発信していただくことをご期待申し上げます。
終わりに、本サミットの成功とご参集の皆様方の一層のご活躍をお祈り申し上げ、歓迎のメッセージといたします。
このブログへの取材依頼や情報提供、ご意見・ご要望はこちら
上伊那地域振興局 総務管理課
TEL:0265-76-6800
FAX:0265-76-6804