2013.07.16 [ 歴史・祭・暮らし ]
”幸せ”ブータンと信州~ 信州グローバルセミナー2013
2015年までに達成すべき目標。最貧困層(1日1.25ドル未満で生活する人々)の割合が1990年の20億人から13億人まで減少する等、国際社会の共同の取組みによる成果が評価される一方、各目標や地域間の達成状況の格差、質の問題、飢餓状態の存続などがポスト2015の課題であるそうです。「援助する」からお互い「共存する」意識と関係づくり、さまざまな主体の参画の必要、その国の国民が賢く行動するための人づくり・教育の重要性、などが、講座の中で今後の問題点として挙げられました。
お昼は食堂でみんなで、同じ釜の”アジアの麺料理三種”に舌鼓。
午後のセッション2は講座A「飯田型公民館の仕組みを”輸出”する試みから、住民自治の原点を学ぶ」
講師は、飯田市公民館副館長の木下 巨一さん。飯田市職員で社会教育の仕事を18年携わられ、飯田市の公民館活動を支えられているキーパーソンです。
(講座内容から)
飯田市は、戦後民主主義と郷土再建をめざして始まった公民館活動を基礎に、長年住民主体による自治・地域づくりを進めてきた様々な成果が高く評価されています。海外からもこれまで50か国以上、300人以上の途上国政府職員の視察を受け、その交流から、2005~2007年よりフィリピン・レガスポ市の二つの村で簡易水道を地域で設置・管理するJICA草の根技術支援事業(飯田市住民・行政、日本福祉大学による)が実施され、PLSD(参加型地域社会開発)手法のモデルとして注目されました。
(フィリピンの人々は、家族血縁や宗教上のつながりは大変強いのですが、地域住民同士で生活をよくしていくという視点や活動が乏しいのだそうです。地域の大事な共同財産である水道を持ち、管理する今回の活動と学習が、地元住民の自治の芽生えにつながるとともに、このプロジェクトは現地で高く評価され、タンザニア、パキスタン、ブータンの政府職員を対象としたJICAフィリピンの研修でも活用されました)
その実績と地元からの要請を受けて、再びレガスポ市においてこの夏から3か年で「公民館づくりをモデルとした住民参加型行政」の事業がスタート、”飯田市の公民館”の仕組みが海を渡って試みられ、その成果が飯田市の自治の原点の再確認と向上に生かされてゆきます。
また、国内においても、東日本大震災の経験や超少子高齢化時代の到来を前に、地域の支え合いのしくみづくりへの関心が一層高まり、本年2月に飯田市で開催された「未来を拓く自治と協働のまちづくりを目指す全国集会」では、飯田型公民館制度と住民自治に大きな反響をいただきました。
飯田市そして本県の公民館活動、注目されています。
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