2017.02.15 [ 歴史・祭・暮らし ]
~天竜川と選挙のお話~
今から125年前の今日、明治25年(1892年)2月15日に
第2回衆議院議員総選挙が行われました。
当時有権者は国税15円以上を収める25歳以上の男子のみで、
記名投票で行われました。
この選挙では吏党と民党との対立が激化、
(吏党:政府側の政党、民党:自由民権運動を推進した民権派各党)
各地で両者の候補者や運動員が衝突、
全国で死者25人が出たそうです。
現在では考えられないほど苛烈だったんですね。
第1回総選挙に長野県第6区(上伊那・諏訪)で当選した中村弥六
(高遠町の進学館を創立した中村元起の四男)は民党側の議員でした。
伊那でも選挙干渉が激しく、
選挙当日の2月15日、
弥六支持の有権者は、天竜川の橋の上で
対立派が雇った壮士や博徒に通行を妨害され(壮士:職業的な政治活動家)、
寒い雪の降る中を
天竜川を泳いで投票に行った(!)そうです。
すごい根性ですね。
結果、中村弥六は大差で2度目の当選を果たし、
治山・治水・林政に大きな功績を残しました。
2月に天竜川を泳ぐとは・・・
それだけ「自分の1票がこの国を良くするのだ」という思いが強かったのでしょう。
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