2015.02.14 [ 歴史・祭・暮らし ]
立春のよき酒に 【井月さんのこころ101】
2014.08.09 打ち水する頃 【井月さんのこころ72】
立春の前に井月さんが、次のように詠んでいます。
よき酒のある噂なり冬の梅 井月
この句の評釈について、井上井月研究者である竹入弘元氏の「井月の魅力 その俳句鑑賞」(ほおずき書籍)から引用させていただくと・・・、
早春百花に先がけて咲く梅。花の兄と言われる。春の季語であるが、冬の梅は冬。節分前の冬に咲く梅。今は寒中仕込が一般的だが、昔収穫すぐの米で仕込むと秋のうちに新酒となった。
よき酒のある噂は忽ち広がる。酒好きの井月は特に敏感。東伊那伊那森神社に山浦山圃の画「男女対酌図」の賛とした額を写した句碑ができた。
(冬の梅・冬)
酒といえば、唐代の詩仙・李白が詠んだ有名な「月下独酌」があります。
花間一壼酒 花間一壷の酒
獨酌無相親 独り酌んで相親しむもの無し
舉杯邀明月 杯を挙げて名月を迎え
對影成三人 影に対して三人と成る
月既不解飮 月既に飲を解せず
影徒隨我身 影徒らに我が身に随う
暫伴月將影 暫く月と影とを伴い
行樂須及春 行楽須らく春に及ぶべし
我歌月徘徊 我歌えば月徘徊し
我舞影零亂 我舞えば影零乱す
醒時同交歡 醒むる時ともに交歓し
醉後各分散 酔うて後は各々分散す
永結無情遊 永く無情の遊を結び
相期遥雲漢 相期す遥かなる雲漢に
前々回の蘇東坡が詠んだ「銀漢」も、李白のこの「雲漢」もその意味は「天の川」。
現代語訳
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