い~な 上伊那 2つのアルプスと天竜川からなる伊那谷の北部に位置し、雄大な自然に囲まれた上伊那地域。 この地域の自然、食、歴史や地域のがんばる人々など、私たち職員が見つけ、感じた上伊那の魅力と地域の活力を発信します。

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新緑のめがね橋(北の沢の渡河橋) ~地域との協働~

こんにちは。伊那建設事務所のYです。

 私の担当する辰野町にある「北の沢の渡河橋(とかきょう)」(通称めがね橋)が、新緑に彩られる美しい時期になりました。
 めがね橋は、平成23年に国の登録有形文化財として登録されていますが、登録前の平成20年に伊那建設事務所と辰野町及び地域住民のみなさんと協働で調査を行いました。
 当時、橋の存在は知られていたものの、歴史的価値や希少性については認識されていなかったようです。調査により、身近に歴史的に貴重な土木構造物であることが認識され、その後の様々な活動が始まります。
 
 まず、調査に参加された地域住民の皆さんを中心に「めがね橋保存会」が設立され、見学通路の整備や案内板の設置、資料作成などの活動が始まりました。
 また、調査結果が辰野町及び辰野町教育委員会に提出され、町は文化財としての保存活用を検討するようになりました。
 こうした活動の末、文化審議会の答申を経て平成23年10月に登録有形文化財として登録されました。



 


橋が架かっているのは天竜川支流の北の沢川で、長野県(伊那建設事務所)が河川管理者です。道路は、現在町道509号線ですが、元は国道153号線でした。
 建設は明治中期(明治22年頃)、橋の長さは6.4メートルですが、幅が29メートルに及ぶアーチ橋です。道路の下に29メートルのトンネルを煉瓦と石積みで作り、北の沢川を流している、と言った方が分かりやすいでしょう。

 
                                                                                     

 文化庁発表資料では、「橋台及び側壁を石造、アーチを煉瓦造とする。丁寧に施工された明治建設の橋梁で、地域の近代化を物語る」とされています。
 橋の上流側と下流側でデザインが異なり、上流側は石積みの笠石がフラットに積まれていますが、下流側はアーチ形状に積まれています。これは、下流側の方が地域の人に見えやすいため、美観的な要素を加味して作られたものと思われます。
上流より

                                    
下流より

 


 なお、平成22年7月には、めがね橋保存会、辰野町と伊那建設事務所が、河川アダプトプログラム事業に係る協定を締結しました。めがね橋保存会がめがね橋から上流約150mのアレチウリ等外来植物の駆除、草刈り、ゴミの回収など美化維持活動を行い、伊那建設事務所が経費の一部を援助しています。

 

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