2015.08.22 [ 食・農・旅 ]
上燗の酒に 【井月さんのこころ128】
井月さんのこころ シリーズ その128
二十四節気の「処暑(8月23日)」が近づきました。暑さが収まる時候ですが、前回の「浴衣の君は♪」の続きで夏シリーズ最終号です。
お盆の14日(金)は、祭林寺境内で恒例の盆踊り大会があり、小野地区長として御招待にあずかり、生ビールをはじめ天の美禄『夜明け前』の生酒などを、持参した御祝儀以上にしっかりと御馳走になりました。その分しっかり率先して踊ったつもりですが………。
15日(土)今年も諏訪湖花火大会はテレビ観戦。5月に就任した金子ゆかり諏訪市長の点火式で午後7時スタートし、2時間に亘って約4万発の花火が諏訪湖の湖上を彩りました。湖周を埋めた50万人の観衆を圧巻の水上大スターマイン:キッスオブファイヤー(Kiss of Fire)と大ナイヤガラ瀑布とで魅了して、今年の花火大会は、まさしく大団円となりました。
16日(日)は、送り盆でした。早朝、自宅前の木戸先で送り火を焚き、精霊棚に飾った盆花、芒の穂、ナスの馬、塔婆などを墓地へ持参して墓地でも火を焚き、線香を上げ、心経などを唱えて先祖の霊を送りました。
この朝8時半から休戸耕地の親睦ゲートボール大会があり、8チームが参加して2面コート1試合30分のトーナメント戦が行われました。和気藹々の中にも真剣勝負で接戦が続き、プレーや審判などで飛び回り、さわやかな汗を流しました。
まだまだ残暑が厳しい中で汗をかいた後、慰労会を休戸公民館に席を移して行いましたが、乾杯のビールが準備されていない不手際となってしまい、とりあえず冷やしてあった『頼母鶴(たのもつる)』の冷酒で乾杯をしました。
昨年は、盆中雨に祟られ、盆踊り大会もゲートボール大会も中止になったことから慰労会も流れてしまったため、ビール(1ケース20本)準備の段取りを失念してしまったのでした。例年、優勝チームがビール1ダース12本を提供する慣例で、待つこと凡そ30分で同時に届いた32本のビールと用意してあった日本酒・焼酎などを飲み干し、巻き寿司やオードブルなども綺麗に食べ尽くしてお開きになりました。
『頼母鶴』は、創業元冶元年(1864年)である小野酒造店の清酒銘柄で、熱燗でも冷でも旨い、地元では愛好者が多い地酒です。元冶元年といえば、井月さんが43歳の頃、善光寺宝勝院住職の梅塘さんから序を書いてもらって『家づと集』を刊行した年です。最近では全国新酒鑑評会で大吟醸酒が2年連続で「金賞」を受賞するなど『夜明け前』銘柄のほうが有名になりました。
清酒『夜明け前』は、島崎藤村の小説『夜明け前』の主人公・青山半蔵のモデルである藤村の父・島崎正樹と親交が深かった国学者などがいた小野宿の明治維新前夜に創業した造り酒屋・小野酒造店が、島崎藤村生誕百周年の昭和47年に藤村の嫡男・島崎楠雄氏の許諾を得て商標になったものです。
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