2022.08.30 [ 職員のみつけた情報コーナーまちづくりその他 ]
電気ショックでブラックバスをつかまえる
上田地域振興局特派員の F森です。
千曲川にたくさんの鮎が戻ることを願って今年発足した「千曲川の恵みを取り戻す会」。
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関係する漁業協同組合の事業が今年度の主な事業になりますが、8月下旬のこの日は、鮎を食べてしまう外来魚のブラックバスを駆除する作業が行われました。
場所は、産川の下流の方。
もう少し行くと浦野川に合流し、そのあとすぐに千曲川に流れ込みます。
産川は、大明神岳から塩田地域の中を流れている川。松谷みよ子さんの児童文学作品「龍の子太郎」の元となったという「小泉小太郎」が生まれたというところから名が付いたそうです。
塩田の中を流れているとき、川幅はさほどではないのですが、この辺りまで来ると10mくらいはあります。
5年くらい前にブラックバスが見つかり、上小漁業協同組合によって、次の年から駆除が始まりました。漁協の方の話では、塩田に多いため池でブラックバス釣りが行われ、それがため池の放流によって川に流れ込んだのではないかということです。ため池ではそういうことは禁止されているのですが、釣り愛好家の中にはどうしてもやってしまう人がいるんですね。
この日、県の水産試験場佐久支場の研究員の協力を得て、「電気ショッカー」という道具を使って駆除します。電気ショッカーは、その名のとおり、川の水の中に電気を通し、魚が気絶したりして浮いてきたところを網で捕まえるというもの。
電気ショッカーの前に漁協の人が投網を打ってみると、ブラックバスが4匹獲れました。
小さいです。体長10センチメートルくらい。2年物ではないかということです。でも、いました。
そしていよいよ電気ショッカーの出番。
次々と魚が獲れている様子が川岸からも良く見えます。下流に向かって300メートルほども行ったでしょうか、本日の作業は終了。
釣果はというと、ブラックバスは10匹くらい。
でも、鮎はたくさん獲れました。「外来魚の駆除にならないじゃん!」と思ってはいけません。少ない方が良いのです。
そして、鮎がたくさん生息していることがわかって、「よかった!」。と言って、安心してはならないのです。外来魚は繁殖力が旺盛で、駆除の取組みをずっとやっていかなければなりません。
漁協では、ブラックバスに発信機を取り付け、生態を調べる作業もするそうです。千曲川の恵みを取り戻す取組みは、これからも続きます。
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