じょうしょう気流 「上小(じょうしょう)地域」と聞いて、みなさんは長野県のどの地域を思い浮かべますか?「上小地域」は、上田市、東御市、小県郡長和町、青木村の2市1町1村からなり、群馬県の西側に接する地域です。「上小」には自然、歴史、文化、おいしい農産物など、さまざまな魅力がありますが、それらを上田合同庁舎の職員の目で見て綴り、皆さんにご紹介してまいります。

じょうしょう気流

「上小(じょうしょう)地域」と聞いて、みなさんは長野県のどの地域を思い浮かべますか?「上小地域」は、上田市、東御市、小県郡長和町、青木村の2市1町1村からなり、群馬県の西側に接する地域です。「上小」には自然、歴史、文化、おいしい農産物など、さまざまな魅力がありますが、それらを上田合同庁舎の職員の目で見て綴り、皆さんにご紹介してまいります。

塩田平札所めぐり その8 安楽寺

上小地方事務所のF森です。

前回の北向観音に続いて、今回の塩田平札所めぐりは、第十五番の安楽寺です。(これまでのブログ その1 第一番 第二番~第六番 第七番・第八番 第九番・第十番 第十一番~第十三番 第十四番~北向観音

北向観音の次は、国宝八角三重塔のある安楽寺。道元禅師を祖とする曹洞宗のお寺です。
開かれたのは平安時代と伝えられていますが、鎌倉時代、北条時頼によって開かれた建長寺の初代住職である蘭渓道隆(らんけいどうりゅう)が書いた文書の中に、安楽寺が塩田の仏教の中心であるという意味の記述があるので、その当時すでに格式の高いお寺だったんでしょう。信州では最も古い禅寺です。

北向観音から石畳の道を歩いてくると「黒門」という門をくぐると、蓮池が右側にあります。伺った日は、はすの花がきれいに咲いていました。池の先を右折して山門にいたる石段を登って山門をくぐると、真っ直ぐ先に本堂が見えます。



屋根の大きな本堂です。本堂の左手前には、坐禅堂があります。同じ曹洞宗の龍光院(こちらのブログをどうぞ)にもありましたが、禅は「行住坐臥」(ぎょうじゅうざが:常日頃いつでもの意)の教えがありますが、常日頃雑念にとらわれている身からすると、やはり時間をとって坐禅をするのが一番落ち着くような気がします。こんな静かで周りが緑に囲まれたところで坐禅すれば、無念無想がよくできそう。


本堂の左側の木戸を通り、池を右回りに回るように石段を登っていくと、八角三重塔を仰ぎ見ることができます。

日本のお寺の塔は、普通は四角です。「未完成の完成塔」と言われる前山寺の三重塔や、その美しさから「見返りの塔」と呼ばれる青木村の大法寺の三重塔も四角です。日本では八角の塔は、昔はあったようですが、今残っているのは安楽寺だけです。中国では、八角の塔が普通なんだそうで、この塔の由来などを記した解説書では、安楽寺の二代目住職が中国生まれの人で、その方の考えで建てたことも考えられるというような趣旨のことが書いてありました。

この塔の内部は、普段は見ることができません。昨年(2011年)の11月に塔の屋根の葺き替えが完成した際に法要を見学に行き、内部を拝見させていただきました。真ん中に仏壇があり、葺き替え工事のときにはほかに移されていた仏像が法要の中でこの仏壇に安置されました。そのときは知らなかったのですが、この仏像は大日如来だそうです。大日如来は、密教の真言宗ではよくありますが、禅宗でなぜ大日如来なのかまだわかっていないそうです。60年振りの屋根の葺き替えということですが、貴重なものを見せていただきました。

安楽寺をお参りして、あとは八木沢、舞田と、県道177号線を上田方面に向かって戻っていきます。以下、次号です。


安楽寺
住所:上田市別所温泉2361

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