2013.08.14 [ 職員のみつけた情報コーナーまちづくり ]
上田の街は博物館 その5 上田伝統の農民美術と紬
地域政策課のYです。
上田市の海野町や原町、松尾町など中心市街地のお店にあるお宝を紹介する「上田のまちなか魅せ見せマップ」をたどるシリーズ。5回目です。 これまでのブログ その1 その2 その3 その4
最初は、上田の伝統的な工芸である農民美術の煙草入れです。原町商店会の一番上田駅寄りにある「栄屋工芸店」にあります。
農民美術は、画家、版画家の山本鼎が提唱したもので、農家に農閑期を有効に使ってもらおうと始められ、大正時代から現在まで、上田地域で多くの方が工芸品を作ってきました(こちらのブログをどうぞ)。
お店にある煙草入れは、昭和7年(1922年)に上田城築城350年をお祝いして作られたものです。正面には、上田城を築城した真田家の家紋「六文銭」が彫られています。その左側の側面には、お城を築いた真田昌幸の長男信之が上田から長野市松代に移封されたあと上田藩主になった仙石家の家紋が彫られています。「永楽通宝」です。仙石秀久が織田信長の家臣だった羽柴秀吉に使えていたときに、信長の旗紋である永楽通宝を家紋として与えられたとのこと。
「六文銭」の後ろ側の面に彫られているのは、仙石氏のあと、江戸時代末まで藩主となった松平家の家紋「五三の桐」です。
そして、正面の左手の側面には、当時の上田市の市章が彫られています。平成18年(2006年)に4つの市町村が合併して新上田市になったときに、桜の花びらに六文銭が描かれている今の市章になるまで使われていた市章です。
栄屋工芸店は、農民美術をたくさん展示販売しています。私も、写真にある「りんどう」と「ほうずき」の二つを購入しました。大きい壁掛け用のものから鳩をかたどった砂糖壷のような実用品まで並んでいます。見ているだけでも楽しいです。
次は、栄屋工芸店からちょっと坂を登ったところにある呉服店「ゆたかや」です。ここにあるのは「久米島紬」。久米島紬は、沖縄県に伝わる紬で、琉球王国時代以来の伝統を持っています。染付けや織り等一人で手作業で行うそうで、国の重要無形文化財に指定されているとか。草木染めですね。染料もすべて久米島産のもの。材料も作業も出来上がった紬も、たいへん貴重なものですね。
ゆたかやは、これ以外にも地元の上田紬など扱っています。日本三大紬の一つですからこちらも貴重な存在。
また、この店では、「六文銭」関連のグッズをたくさん販売しています。前にこちらのブログで取り上げました。
↓↓↓ お店の場所はこちら ↓↓↓
栄屋工芸店
住所:上田市中央2-2-20
電話:0268-22-0029
地図:
ゆたかや
住所:上田市中央2-2-16
電話:0268-24-5298
地図:
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