2013.08.14 [ 環境課 ]
相乗りくん4号訪問記(第1回)
「相乗りくん」とは、上小地域の太陽光発電普及・増大プロジェクトの愛称です。NPO法人上田市民エネルギーが運営し、平成24年(2012年)3月3日の相乗りくん1号の発電開始から今年の7月末までの間に、合計17件・108.83kW分の太陽光パネルが増えました。
相乗りくんの仕組みは以下のとおりです。
日当たりのよい屋根の持ち主「屋根オーナー」が自宅の屋根に太陽光パネル設置を計画する際にスペースが余るようであれば、そこに全国の太陽光発電に参加したい人「パネルオーナー」がパネルを増設(相乗り)し、それぞれ設置費用を出し合います。
つまり、相乗りによって屋根いっぱいにパネルを設置し、最大限に発電をしようというものです。そしてその後の売電収入は、費用を出したパネルの大きさに合わせて按分します。
屋根オーナーにとっては、屋根を最大限に活かせ、初期投資費用が割安になるとともに、12年後には相乗り分のパネルも取得できるというボーナスがあります。
一方で、パネルオーナーにとっても、文字通り太陽光発電に参加でき、自然エネルギーを増やしたいという自らの思いを実現できます。また、順調に発電すれば、出した設置費用+αの売電収入が期待できます。
7月下旬のある日、R生は相乗りくん4号の上田市内のO(オー)さん宅を訪問し、NPOの藤川理事長さんにも同席いただき、お話を伺ってきました。
ご自宅には、南向きの大きな片流れの屋根の傾斜を活かし、全面に「相乗りくん4号」の太陽光パネルが乗っています。大きいです。キラキラ反射するというよりも、太陽光を一身に受け止めて漏らさず吸収している感じです。
(R生)
発電は順調ですか。設置以来1年が経ったと伺っていますが、その状況を教えてください。
(Oさん)
昨年の7月に合計8.4kWの太陽光パネルを乗せました。当初思っていたよりも、発電できています。1年間のデータを取ってみると、パネル1kW当たり1488kWh!という結果が出ました。とても幸先のよいスタートが切れたので、「初期費用の回収期間が短縮されるかも」と楽しみが増えました。
(藤川さん)
相乗りくんは、パネルオーナーさんに1kW当たり1200kWh分までの売電金額をお渡しするという設計になっています。これまでの上小地域の実績から、好立地のパネルではこの比率が1300後半まで伸びるのではないかと期待していましたが、昨年8月と今年5月の日照時間が観測史上1位・2位という高さだったので、とてもいい結果につながったと考えています。将来にわたって1400後半が出続けるものではないでしょうが、相乗りくん4号の初年度数値は私たちも嬉しいです。
時間当たりの発電能力の最高は8.4kWhですが、それに近い数字は出ていますか?
(Oさん)
モニターをじっくり見ていることは少ないので、最高出力の8.4という数字はまだ見ていません。
(R生)
春や秋口が発電に最も効率のいい時期だと聞いていますので、今年の5月であれば、お昼頃(ご家族不在時)にきっと出していますよ。
(R生)
それでは、季節ごとの発電の様子を細かに教えてください。
(Oさん)
今年の冬の1月の大雪は、しばらく融けませんでした。ガラスパネルなので、滑って落雪すると思ったのですが、屋根の傾斜が緩いのかなあ。
(藤川さん)
あの大雪の後は平年よりも冷え込んだから、凍り付いたのかもしれませんね。山間地の相乗りくんの屋根では、大雪の後2週間、雪が乗ったままだった(で発電できなかった)そうです。
(Oさん)
また、昨日のように雹(ひょう)が降ると、ちょっと心配になりますね。なにしろ、雹がパネルに当たる音が大きいですから。
(藤川さん)
業者さんからは、強化ガラスなので普通は割れないと聞いていますよ。
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