2013.02.28 [ 職員のみつけた情報コーナー文化 ]
農民美術 上田地域が誇る工芸品
地域政策課のYです。
農民美術は、版画家、洋画家の山本鼎が提唱し、広めたもので、農閑期を有効に生かして農家が工芸品を作り、生きがいと誇りを持ってもらうことをねらいにしたものです。山本鼎は、フランスに留学後、父の医院があった上田に移住し、大正8年(1919年)に講習会を始め、後には「日本農民美術研究所」を立ち上げるなど、農民美術の振興に力を注ぎました。
その後、日本の敗戦後は全く廃れてしまいましたが、昭和24年(1949年)に「農民美術連合会」が結成され、以後、多くの方の努力によって振興が図られ、昭和57年(1982年)には長野県の伝統的工芸品に認定されました。
上小地域には、工芸作家の個展が開催されたり、個人の美術館があったりして、美術品を目にする機会はあるのですが、写真を撮ることができないのでブログではなかなか紹介できませんでした。
木彫を中心にしたこれらの工芸品は、家に飾るにもとてもいいものなので、財布と相談しながら少しずつ購入してきました。「これならブログで紹介しても」ということで、いくつか見ていただきます。
最初の写真は、農民美術連合会の元会長さんの個展で見て、思わず非常持出用のお金に手を付けてしまったものです。けやきの台の上に、柿とほうずきが本物と見紛うばかりに乗っています。個展に来ておられた方の中には、「ほうずきは本物が置いてあるのかと思った」と言った方がいました。
2枚目の写真は、地方事務所の所長室に飾られているものです。何人かが一人ずつ獅子の頭をつけて踊る伝統の上田獅子を題材にした木彫はよくありますが、壁飾りには映えます。次の写真は、六文銭と上田獅子を彫ったもので我が家に飾ってあります。
りんどうを彫ったものとほうずきは、最初の写真と同じ作者です。市内の工芸品店でついつい買ってしまいました。
工芸品の中には、もちろん実用的なものもあり、鳩をかたどった砂糖壷などは置物としてもいいです。上田城跡横の「上田市観光会館」の土産物売場にも、割りに手軽に買えるこうしたものが並んでいます。
農民美術連合会が「農民美術発祥90周年」を記念して出したパンフレットには、工芸品を作ったり、展示・販売しているところなどのマップが掲載されています。
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