じょうしょう気流 「上小(じょうしょう)地域」と聞いて、みなさんは長野県のどの地域を思い浮かべますか?「上小地域」は、上田市、東御市、小県郡長和町、青木村の2市1町1村からなり、群馬県の西側に接する地域です。「上小」には自然、歴史、文化、おいしい農産物など、さまざまな魅力がありますが、それらを上田合同庁舎の職員の目で見て綴り、皆さんにご紹介してまいります。

じょうしょう気流

「上小(じょうしょう)地域」と聞いて、みなさんは長野県のどの地域を思い浮かべますか?「上小地域」は、上田市、東御市、小県郡長和町、青木村の2市1町1村からなり、群馬県の西側に接する地域です。「上小」には自然、歴史、文化、おいしい農産物など、さまざまな魅力がありますが、それらを上田合同庁舎の職員の目で見て綴り、皆さんにご紹介してまいります。

雪の中の三重塔

 商工観光課のF1号です。

 2月14日から15日にかけて、関東甲信地方に大雪が降りました。ふだんは降水量が全国的にも少ない上小地域も、上田市街地で積雪76cmということで、雪かきに終日追われました。
 特に問題だったのは、農業用のパイプハウスがつぶれるなど農業関係の被害が大きくなってしまったことです。
 また、スキー場や温泉地など観光地も、鉄道や道路が寸断されてお客さんにおいでいただくことができずにキャンセルが相次ぎました。

 大雪から1週間たった次の日曜日、お客さんは戻ってきたんだろうかと、ちょっと心配しながら別所温泉に様子を見に行ってきました。
 この時期、一年の中でも入り込みは少ないんですが、9時過ぎに北向観音の横の駐車場に車を入れたら、7~8割方埋まっていました。ちょっと安堵。駅に近い方の駐車場にも観光バスなんかも止まっていて、夕べは温泉に泊まった方々も結構おいでになったんかなあ。
 北向観音から、歩いて5分ほどの安楽寺に行って見ます。年配の方々を中心にお参りの方が引きも切らず。これはさらにホッと。雪の階段を上っていくと、屋根にたくさんの雪を乗せた八角三重塔が見えてきました。青空をバックにきれいです。
 日本で唯一の八角の塔。国宝です。塔の周りはまだ40cm以上の雪で覆われていまして、とても寒いんですが、初めて見た雪の三重塔。むしろ寒いからでしょうか、心が落ち着きます。

 お客さんが戻ってきてくれたことがちょっとうれしい。心も落ち着いたところで、じゃあ、せっかくだから雪の三重塔をもうひとつ見て来よう。
 と、家から歩いてやってきたのは前山寺未完成の完成塔と呼ばれる美しい三重塔があります。参道を進むと、塔が見えてきます。これまで、藤の花や紅葉の頃にお参りした(こちらのブログをご覧ください 藤の花 紅葉)のとはちょっと違う心持。

 お参りするなら、前山寺と同じ真言宗の中禅寺にも足をのばしてみよう。ここには中部日本でもっとも古いといわれる、鎌倉時代初めに建てられた薬師堂があります。岩手県平泉の中尊寺の「金色堂」と同じ「阿弥陀堂形式」と呼ばれる建て方。茅葺きの屋根にまだ30~40cmの雪が乗っています。

 北向観音、安楽寺、前山寺、中禅寺とそれぞれお参りして、農業被害の早期復旧と観光地の賑わいをお願いしてきました。「神頼み」だけでなく、県としても努力していかなければなりませんが、やっぱり拝む手に力が入ります。

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