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制服ベアで思い出を永遠に「シマ・インターナショナル 軽井沢ベアーズ」(軽井沢町)

長野県では「日本一創業しやすい環境づくり」を目指しており、下記に代表されるような様々な創業者支援の施策を行っております。佐久地方事務所商工観光課では「創業者インタビュー」と題し、事業者に訪問して伺ったお話を発信しています。

保証料と金利を合わせた事業主負担が全国一低い
「長野県中小企業融資制度―創業支援資金―」

創業者等の法人事業税を課税免除する
「創業等応援減税」

登録された民間の専門家を派遣し、適切な助言等を行うことにより課題解決を図る
「専門家派遣事業(創業間もない事業者向け)」

多岐に亘る経営課題や、地域活性化のために、地域の支援機関の皆様と連携しながら対応する
「よろず支援拠点」
本日は北佐久郡軽井沢町にある制服ベアとオーダーメイドスーツの専門店である「シマ・インターナショナル軽井沢ベアーズ」代表の島邑和之(しまむらかずゆき)さんにお話を伺いました。

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(制服ベアを抱く島邑さん。制服ベアが着ているのは息子さんが通っていた小諸商業高校のものです。
後ろには今まで命を吹き込んだ制服ベアの写真がズラリと並んでいます。)

-本日はよろしくお願いします。
それにしても可愛らしいベアがいっぱいですね。思わず触ってしまいそうです。

ありがとうございます。観光客の方のご来店がほとんどですが、特に女子大生の旅行グループやお子様連れのご家族が多いですね。

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(ショーウィンドにはスーツやワイシャツとともに、制服リメイクベアの文字があります。
看板にクマのシルエットがあるのがさりげなくていいですね。)

-こんなに可愛らしいベアがいっぱいいれば寄ってみたくなりますよね。
島邑さんは元々会社勤めをされたと聞いていますが、起業されたきっかけはどんなものでしょうか。

元々は紳士服や婦人服の製造・販売をする会社に勤務しており、そのなかでながの東急小諸店(当時)に出向し、紳士服販売店の店長として勤務していました。そこでながの東急小諸店が閉店するという話が出たのをきっかけに東京に戻るという話が私のところにも来たのですが、すでに長野県の女性と結婚して子供もいたため、今さら東京に帰って新しい生活を送るのにためらいを感じていました。さらに、ながの東急小諸店で培ったノウハウや人脈を生かして起業したい!という気持ちが強まったため、思いきって1996年に小諸市で起業しました。その時はイージーオーダーのスーツ専門店としてオープンしたので、制服ベアのせの字もありませんでした(笑)

-創業して良かったこと、逆に大変だったことを教えてください。

小諸で創業した時はまだ若くて夢と希望がいっぱいだったことと、地元の商工会議所さんからの支援もあったので大変だった記憶はあまりないですね。ただ不安だったのは、新規のお客様を取り込んでいくのができるのか、ということでした。今まではながの東急小諸店で働いていてそのネームバリューでお客様に来ていただいていたのが、個人事業ではそういうものがない。新規のお客様にどうやってお越しいただけるか、当時は非常に悩みましたね。自分のお得意様がいなければ、独立していなかったかもしれません。

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(左上:軽井沢高校、  右上:佐久長聖高校(夏服)、左下:学習院女子高校、右下:郵便局の制服ベア。
この他にも看護学校で着用していた実習服や亡くなられた方のスーツをリメイクしたベアもありました。)

-オーダーメイドのスーツ専門店として出発されたわけですが、そこから制服ベアを製作することになったのは、どんないきさつがあったのでしょうか。

オーダーメイドのスーツを購入されたお客様へのサービスとして、スーツの余り布を使ったミニサイズのベアをプレゼントしていたのがきっかけです。あくまでもスーツを作ってもらった記念にということで、ベアの足には日付とイニシャルを縫いつけてお渡ししていました。
そんなある日、お客様から制服の処分に困っているという話を聞きました。それならノウハウがあるわけだからやってみようということで試行錯誤し、約3年かけて2006年に受注販売できる体制を整えたのがはじまりです。2008年からホームページやブログを開設したため、県外のお客様が制服ベアをわざわざ見に来てくれたこともあったのですが、当時お店の中はほとんどスーツで占められていて、制服ベアはわずかな売り場があるだけでした。遠くから来て下さったお客様には申し訳なかったですね。
ただ、自分が制服ベアの製作を一生の仕事と考えるようになったのは、2011年の東日本大震災がきっかけでした。

-どういうことでしょうか。

ひとつはスーツの縫製工場が山形と岩手にあったため、操業が約3ヶ月ストップしてしまったことです。ちょうど学生さんの制服や入社式で着るスーツなどの注文が多く入っていた時期でしたが、すべてお客様にお届けできなくなってしまいました。当時は店の売上の95%がスーツ関連だったため、会社存亡の危機といっても過言ではありません。制服ベアはオーダーメイドのスーツと異なり自分の店ですべて製作が完結するので、外部環境に左右されない強みがあると思いました。
そしてもうひとつは、宮城県のあるお母さんから震災で亡くなった娘さんの制服をリメイクして欲しいという注文があったことでした。娘さんが出る予定だった卒業式には制服ベアと一緒に出席したいというご希望があり、お渡ししたら大変喜んでくださったんです。その時から僕は、これからの仕事は儲けとか売上とかは度外視して『人に本当に喜んでもらえる仕事』として制服ベアの仕事をメインでやることを決意しました。すべて自分達で手掛けていますから、責任を持ってお客様に届けられると思いました。

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(ちょこんと置かれているパッチワークベア。色とりどりなのは、仕立てている布がオーダーメイドスーツの余り布で作っているからです。腕のボタンもキュートですね。)

-もし創業する人にアドバイスするとしたら、どんなメッセージを贈りますか?

一番大切なのは、自分が今まで経験してきた実績がある事業で起業をすることです。ただしまるっきり同じものではなく、オリジナルな要素を含めること。そうしないと大手には敵いません。
自分だけなら冒険することも可能ですが、パートナーやお子さんがいるなど責任ある立場の方は経済的な基盤が大事になってくるので、起業するにしてもある程度目途をつけることが大事です。つまり準備ですね。どんな事業をやるのか、資金はどう調達するのか、当たり前だと思われますが大事なことです。
あとはブームに惑わされないということですね。よく食べ物屋さんでもパンケーキがブームになる等、流行がありますよね。そのときはうまくいくかもしれませんが、1,2年で行き詰まると思います。

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(軽井沢バースデーベア。月ごとに色が違っていて一番人気はピンクとのことです。
よく見たら下に敷いてあるマットもベアでした!)

-島邑さんの今後の夢、もしくは目標を教えてください。

ずばり“制服ベアミュージアム”をつくることです。今まで僕がつくった制服ベアは長野県内の高校21校をはじめ全国120校350体以上になりますが、制服ベアはもっと多くの方に知ってもらえると思っています。地元の使われなくなっている廃校を再利用し、教室ごとに制服ベアが座っていて、学校の名前があって学校案内が入っている。そんなミュージアムが理想ですね。家庭科室を工房にして制服ベアを作っているところを見てもらうとか、キットを準備して来場者に製作してもらうこともやってみたいです。入場料を無料にして教育関係者や観光客の方に幅広く足を運んでいただく軽井沢の新たなスポットにしたいと考えています。そのために全国の学校に足を運んで、制服ベアミュージアムを作るにあたって制服の寄贈をお願いする全国営業をしたいと思っています。

-壮大な計画ですね。でも記念撮影ができれば思い出に残りますね。

そうですね。制服ベアに直接触れるミュージアムにしたいと私は考えています。軽井沢町には美術館は多くありますが、作品に触れる美術館というのはないのではないでしょうか。軽井沢町は外国人観光客の方も多いのですが、外国の方から見た制服文化は非常に珍しいようですね。外国人の方にも制服ベアに目を向けてもらえるように2020年の東京オリンピックまでに制服ベアミュージアムを完成させたいです。

-可愛らしい空間で取材ができて素敵な時間を過ごすことができました。
本日はありがとうございました。

◎あとがき
島邑さんは制服ベアをつくるときのこだわりとして、

① 軽井沢でつくる
② すべて手作りでつくる
③ 制服ベアを受け取りにお店に来てもらう(荷物として配達はしない)

の3つを挙げています。『本当に人に喜んでもらえる仕事』として制服ベアを広めていきたいという島邑さんの熱い気持ちが、このこだわりにも表れていると思います。
母校の制服ベアを持つことが当たり前になる時代が来るかもしれないと予感しつつ、実家にしまっているはずの制服のありかを探してみようと思ったインタビューでした。

 

 

シマ・インターナショナル 軽井沢ベアーズ

〒389-0102 長野県北佐久郡軽井沢町軽井沢859-1

TEL・FAX 0267-46-8490

http://www.slow-style.com/detail/index_358.html (ホームペ-ジ)

http://ameblo.jp/karuizawabears/ (ブログ)

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