2017.09.04 [ 南信州の観光・自然・花 ]
この木なんの木?3 エノキ編
こんにちは、林務課のD.Mです。
私の興味本位で続けているこのタイトルもシリーズっぽくなりました。ネタとずくがある限り続けるかもしれません。
さて、この木をご覧ください。
「風折のエノキ」。飯田市上村の巨木です。
この風折のエノキについて調べてみますと、写真を撮ったときには確認できなかったのですが、根元に「おしゃぐり様」という神様が祭られており、物をなくしたときにお参りするそうです。
エノキはニレ科の落葉高木です。木材は硬く、昔は鍬などの道具の柄として使われ、「柄の木」が転じてエノキと呼ばれるようになったという説があります。野生のエノキタケはエノキの枯木や切り株に生えることから、その名がつきました(他にもコナラやカキなどの枯木にも生えます)。
初夏に5mmくらいの実をつけますが、熟す前の青い実はエノキ鉄砲として遊べます。 (エノキ鉄砲の作り方、遊び方はこちらをご覧ください。)
ところで皆さん、エノキの漢字を知っていますか?「木」に「夏」と書いて「榎」となります。
この字の由来について調べますと、エノキは庭や道祖神のそばに植えられることが多く、さらにそこそこ大きくなるため、暑い夏には一休みできる木陰をつくることから「夏の木」→「榎」という漢字になったそうです。おそらく、風折のエノキも昔の上村の人々にとっては、暑い夏の避暑スポットだったのだと思います。
これから季節は秋に向かっていきますが、まだまだ暑い日が続きます。
外へ出られた際は、エノキでなくとも木陰で一休みしてみてはいかがでしょうか。
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