南信州お散歩日和

南信州は、広い長野県の南端に位置しています。やわらかい方言が使われ、人も土地柄も温かく穏やかな当地域には、 各所に温泉があり、賑やかなお祭りもたくさんあります。 この地域ならではの魅力を職員がお伝えしていきますので、 南信州にどうぞおいでなんしょ!

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南信州の冬の味覚「源助じいさんのおはづけ」

南信州農業農村支援センターのHです。

長野県の漬物といえば、ほとんどの方が「野沢菜漬け」をイメージされるのではないでしょうか?
でも、南信州で同じことを聞いてみると「おはづけ」という答えが返ってくるのかも知れません。
その「おはづけ」の原料である「源助かぶ菜」の収穫が、ピークを迎えています。

【種子の伝承者の岡本浩三さん。】

【伝統野菜としての「源助かぶ菜」の種を絶やしたくないという思いで、頑張っています。】

植物の茎を中心に食する野沢菜に対して、「源助かぶ菜」は茎に加えて葉を食べます。葉を食べることから「おはづけ(お葉漬け)」と呼ばれるのでしょう。


【何度か霜にあたり、葉の先の方が少し紫色になってきました。野沢菜に比べて、葉が広く大きいのが特徴です。】


【5キロの束にして、漬物工場に運ばれます。】

「源助かぶ菜」は「信州の伝統野菜」に認定され、豊丘村と泰阜村の2村は、伝承地認定を受けています。
特徴などは「信州の伝統野菜」のページを御覧ください。
信州の伝統野菜 ⇒ https://www.pref.nagano.lg.jp/enchiku/sangyo/nogyo/engei-suisan/yasai/dentouyasai.html

「源助かぶ菜」は「何度か寒さにあててから」収穫します。
寒さにあてることによって、旨味が増し、茎葉が柔らかくなります。
十分に寒さにあたると、葉に紫色の色素(アントシアニン)が現れて、収穫適期になったことを知らせてくれます。
種まきが早過ぎると、寒くなるまでに生長し過ぎてしまい、茎が固くなりおいしいおはづけにはなりません。
逆に種まきが遅過ぎると、寒さを迎えるまでに十分生長できないため、収穫量が少なくなってしまうという点が厄介で、その年の気候に左右され、いつ種をまけばよいか、悩ましい野菜と言えます。

そんな理由からか、出荷用に栽培する農家は少なく、地域内の食品店や直売所を中心に、短い期間販売されるだけの、なかなか手に入らない野菜です。

この「源助かぶ菜」の種子は、かつて愛知県にあった井上源助採種場から採種を依頼された泰阜村の岡本家によって、数代にわたり保存され、採種されてきました。

【3月下旬くらいから、黄色い花を咲かせます。一見すると、普通の菜の花です。】


【5月には種子の入った鞘ができます。】

【手で刈り取って…。】

【手で鞘をちぎって…。】

【手で種子を取り出します。根気のいる作業ですね。】

【仕上げに、風を使って種子以外のゴミを吹き飛ばして完成です。】

泰阜村商工会では、平成10年から特産品開発部会を立ち上げ、漬物加工業者に委託して「源助じいさんのおはづけ」として販売しています。
特産品開発部会では、できるだけ塩と柿の皮だけで漬けた昔ながらの味を再現しようと、こだわりの製法で漬け込みを依頼しています。

また、昨年までは「収穫~お葉漬け体験」イベントも開催していました。
今年は新型コロナウイルス感染防止の観点から中止されましたが、人気のあるイベントです。

※昨年のチラシはこちらです。 ⇒ http://msnav.com/event/%E6%BA%90%E5%8A%A9%E3%81%8B%E3%81%B6%E8%8F%9C%E3%81%A8%E3%81%8A%E8%91%89%E6%BC%AC%E3%81%91%E4%BD%93%E9%A8%93%E3%81%A8%E7%94%B0%E8%88%8E%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%81

「源助じいさんのおはづけ」は、泰阜村の(有)ヒガシ(電話0260-26-2014)と、JAみなみ信州泰阜店(電話0260-26-2214)、泰阜村役場内特産品販売コーナーで、12月中旬から販売されます。

※写真は昨年のものです。

今年の「源助かぶ菜」はまずまずの出来栄えで、おいしいおはづけが期待できます。
南信州のお年寄りなら知らない人はいないくらい一般的な「おはづけ」、「南信州冬の味覚、源助じいさんのおはづけ」を、ぜひご賞味ください。

泰阜村の農家の方から、「源助かぶ菜」の切り漬けのレシピをいただいたので、紹介させていただきます。
興味のある方は、自家製の切り漬けに挑戦してみてください。

※「源助かぶ菜」のほかに「飯田かぶ菜(源助かぶ菜)」という種子も販売されていますが、取り扱い種苗店の違いによるもので、元は同じ種子です。

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