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◇祝◇国重要無形民俗文化財指定【大鹿歌舞伎秋の定期公演2017】中学生の熱演に魅了されました

総務管理課のTです。

秋も深まる「10月の第3日曜日」と聞いて、ピンとくる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そうです。毎年恒例の「大鹿歌舞伎」秋の定期公演日です。

南信州の民俗芸能の代表格ともいえる大鹿歌舞伎ですが、今年はとりわけ特別な年となりました。全国に数多ある地芝居(農村歌舞伎)の中で初めて、国の重要無形民俗文化財に指定されたのです。
今回は、これを祝した記念公演。初めて中学生たちが定期公演の一幕を演じるとの情報を聞きつけ、16日、職場の同僚とともに筆者も観覧に出かけてきました。生徒たちの奮闘ぶりを中心にご紹介したいと思います。

当日はあいにくの雨。会場を本来の市場神社の境内から大鹿中学校体育館に変更しての開催です。この天気では集客が心配と思いきや、何と会場は観客で溢れ、ほぼ満員。大鹿歌舞伎の人気が根強いことを改めて実感です。席に着き、弁当を食しながら開演を待ちます。

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さて、いよいよ正午となり、開演です。保存会長である柳島大鹿村長のあいさつに続き、中学1年生たちによる大鹿歌舞伎の歴史や楽しみ方の解説がありました。

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生徒たちは約1000人もの大観衆を前にしても堂々とした発表で、時には笑いを誘い、上手に場を和ませながら、会場の一体感を醸成します。
「おひねり」の投げ方や、「掛け声」のかけ方のレクチャーもありました。
掛け声は会場全員で実際に声を出して練習です。これで、本番も大丈夫です!?

今回の公演は、全3幕のうち、第2幕の「鎌倉三代記 三浦別れの段」を中学生たちが演じます。この演目は、許婚の三浦之助と父である北条時政が戦場で敵対する中、その間で恋と考の板挟みとなり苦しむ時姫の悲劇を描いたもので、大阪夏の陣を鎌倉時代に置き換えた物語です。

役者、太夫、黒衣など、それぞれ与えられた役割を一生懸命に演じている生徒たちの姿は、とても中学生とは思えません。その一人ひとりが堂々としていて、自信にあふれ、輝いて見えます。

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レクチャーの成果?もあり観客席からは、雨あられのように「おひねり」が舞い、ひっきりなしに掛け声が飛びます。「待ってました!」、「よっ、日本一!」、「よっ、千両役者!」

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今回、正直なところ、筆者は中学生のここまでの熱演を予想しておらず、完成度の高さに本当に驚かされてしまいました。
大鹿中学校の歌舞伎学習は、約40年前に始まり、地域住民と学校の地道な取り組みが実を結び、将来への継承に成果が出つつあるお話は聞いていましたが、今回の生徒たちを拝見し、これがまさに大鹿歌舞伎の将来を支える原動力だと確信しました。これら地域を挙げた取り組みが、今回の重要無形民俗文化財の指定に繋がったのだと思います。

今回は、中学生の熱演をご紹介しましたが、愛好会の皆さんが演じる第1幕、第3幕は、さらに繊細、華麗で、迫力に満ちたすばらしいものでした。大鹿中学校出身の若い世代の役者も多く、頼もしい限りです。

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