2025.08.20 [ 移住・定住南信州のひと・つながり ]
自然と共に生きる、売木村の地域おこし協力隊・玉川綾香さんの挑戦
こんにちは!リニア活用・企画振興課のほうじ茶です。
今回は、南信州の豊かな自然に魅せられ、東京から移住し、地域おこし協力隊として活躍されている玉川 綾香(たまがわ あやか)さんをご紹介します。
農業を軸に、人と人、人と自然が繋がる場づくりを目指す玉川さんの活動は、多くの人々に感動と共感を与えています。そんな玉川さんのこれまでの歩み、現在の活動、そして未来への想いを深掘りします。
豊かな自然に魅せられて ~東京から南信州へ~
玉川さんは、現在、長野県売木村を主な拠点として活動されていますが、お隣の阿南町和合でも生活する、田舎での二拠点生活を送っています。阿南町和合も自然豊かな環境です。
東京都出身の玉川さんは、中学・高校時代までを東京で過ごしました。しかし、大学で教育や体育を学ぶ中で、子どもたちとの自然活動やキャンプを経験。この経験が、玉川さんの中に「自然」への良いイメージを育みました。
社会人になってからは、様々な職種で人と関わる仕事に従事。その中で、「農業をやりたい」という想いが募り、一念発起して農業学校に1年間通いました。首都圏で農家を目指していたものの、「自分自身が自然に囲まれながら農業をしたい」という気持ちが強くなりました。
そんな中、元々南信州に住んでいた現在の旦那様と出会い、共に売木村へと移住。玉川さんは売木村の地域おこし協力隊として、そして旦那様と共に「玉川農園」を立ち上げ、2025年で協力隊2年目を迎えます。
農業を核に広がる縁
玉川さんの活動の中心は「農業振興」です。農業を通して売木村を盛り上げたいという強い想いを持ち、多岐にわたる活動を展開しています。
「玉川農園」の運営では、5反のお米と15,000本のトウモロコシがメイン作物。売木村の伝統野菜の栽培にも力を入れています。また、売木村の厳しい冬を乗り越えるため、畜産にも注力し、現在3頭の豚を飼育。さらに、裏庭では鶏も飼育しており、多様な農畜産物に取り組んでいます。特にトウモロコシは、7月下旬から9月にかけて毎週2,000本ずつ収穫できるよう工夫し、「朝採りが一番おいしい」と語ります。
マルシェや東京のイベントにも出展し、売木村の魅力を発信。また、「うるぎむら農業新聞」として、村の農家さんを取材し、その情報を発信することで、地域内の農業振興にも貢献しています。
畜産組合の活動など、地域の様々な集まりに顔を出し、積極的に参加することで、地域に深く根ざした活動を行っています。
とうもろこしの収穫体験も行っており、実際に売木村の現場を体験してもらうことにも力を入れています。夏場は自身が経営する農家民泊やキャンプ場のお客さんをメインに受け入れ、訪れる人々に売木村の豊かな自然と農業に触れる機会を提供しています。
「第二のふるさと」を育む
玉川さんの活動の根底には、幼い子どもや障がいのある方々と関わってきた経験から生まれた、「農業を通じて、様々な人が繋がる場づくりをしたい」という強い想いがあります。村外の人々やそこで出会った人々が集える場所、そして訪れた人にとって「第二のふるさと」のように、いつでも帰ってこられる場所を作りたいと願っています。
農作業は決して楽な仕事ではありませんが、「自分のやりたいことに挑戦できていることは非常にありがたい環境」だと語る玉川さん。地域おこし協力隊の任期終了後も、生涯この売木村で暮らし続けたいという強い意思を持っています。売木村は人口の約4割が移住者であり、地元の方々も移住者に非常に優しいウェルカムな雰囲気があることも、玉川さんがこの地で活動を続ける大きな支えとなっています。
活動から得た喜びと直面する課題
活動を通じて、玉川さんは多くの喜びを感じています。
自分たちが作ったものを自分で食べられることの喜びは格別。余剰分を販売に回せることも、やりがいにつながっています。
豚の放牧も行っており、豚を育み、そしてその命をいただくことについて深く考えることで、食への感謝の念を一層強くしています。
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