2016.02.16 [ 南信州の伝統・文化・史跡 ]
飯田城下を往く ④の2 飯田弁その2
お久しぶりです。下伊那地方事務所のえむエムです。
長らくご無沙汰しましたが、前回の掲載が好評につき(・・・と勝手に思い込んで)「飯田弁その2」をお送りします。
前回が平成25年(2013年)11月なので、2年以上ぶりの登場です。 前回の掲載「飯田城下を往く④飯田弁」はこちら
最近はラインのスタンプでも飯田弁仕様のものがあります。今回も前回同様に豊丘村のりんご村長に案内してもらいましょう。
【あ行】
〇「あにぃま」 漢字を充てれば「兄ぃま」。「あんちゃ」とも言う。若い男性を指して言い、二人称でも三人称でも使う。若い女性のことは「おねぇま」と言う。漢字使用で「お姉ぇま」。
〇「あばな」 冒頭に持ってくるのも何ですが、さようならの意。「あばよ」なら一般的でしょうが、この地域では「あばな」となります。
〇「あんじゃない」 心配することはない、大丈夫だよの意。「案ずることはない」からの変形と思われる。
〇「いきれる」 いい気になっている、調子に乗って得意になっている様。標準語で言えば「粋がる」?
(使用例)「あのあにぃま、いきれとるに」
〇「いんね」 「いいえ」「否」の飯田言葉。少し言い訳がましいニュアンスで使うかも。
(使用例)Q「もうできたの?」A「いんね、Mさんが邪魔するもんでなぁ、まだなんだに。」
【か行】
〇「かなしい」 失敗したときの感嘆詞。特に悲しい訳でもない。
〇「かんな」 謝るときの言葉。ごめんなさいの意。おそらく「堪忍な」からの変形。「かにや」とも言う。
(使用例)Q「Aさん、これはこうじゃない?」A「はれっ、かなしいよう。間違えちゃったぁ。かんな。」
〇「くむ」 崩れるの意。
(使用例)林務課職員「裏山がくんだので、これ以上くんでこんように緊急に工事を入れます。」
〇もう一つ「くむ」 交換するの意
(使用例)「それいいなぁ。こっちとくんでよ。頼むで!」
〇「くるう」 ふざけてじゃれあうの意
(使用例)「先生、大変だに。A君とB君が教室でくるっとってガラスを割っちゃったに」これは実話ですが、私が小学校の頃、北信出身の先生が職員室で女子からこの告げ口?を聞いて、本当に狂ったのかと真っ青になったそうな。
〇「ござねぶり」 平谷村では平谷の米を使った酒を造りました。名称は公募の上「ござねぶり」に。
酒席がお開きにもなってもいつまでも帰らずに飲んでいる人、酔って横になってもまだ飲んで帰らない人、転じて茣蓙をねぶる(=なめる)人ということです。皆さん、こんなこと陰で言われないように気をつけましょうね。
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