2016.03.23 [株式会社柳沢林業 代表取締役 原薫さん]
林業×女性経営者 vol.2
26歳で長野県に移住した原さん。夫・伸介さんの炭焼きの仕事を手伝ううちに、山の中で柳沢林業の当時の社長(現・会長)柳沢英治さんと知り合い、同社に入社します。
林業のことを、もっと知ってほしい
- 柳沢林業には、社員として入社されたんですね。
最初は、山で架線張りしているから一度見においでと誘われたんです。その様子を見て、井川にいたときのことを思い出しました。架線仕事は大変なんですが、それでもまたやりたいという気持ちになってきて。2003年12月に、入社しました。
- そのころは社長になるなんて…
もちろん、思ってもいなかったですよ(笑)。
- じゃあ、社長になったきっかけは?
きっかけというと…何でしょうね。私はずっと現場で働いていて、ケガがないのが自慢だったんです。でも、1年半くらいの間に立て続けにケガが続いたことがあって。そのときに、この仕事は嫌いじゃないけれど、何を目指すでもなく、山に入ってチェーンソーを振り回しているだけでは、自己満足で終わってしまうんじゃないかな…と考え始めたんです。
- ケガをしたことが、働き方を見つめ直すことになったんですね。
そのころは、山の話を聞かせてほしいという依頼が増えてきていたころでもありました。以前は、女性だからと注目されるのは嫌だったんですが、逆にいい機会と捉えて、林業のことを知ってもらえればいいかなって。それで、自分自身の勉強や、他の人に伝えることにも時間を使うようにしました。そうすると、山の話を通じて人脈も広がっていきました。
- そのあたりを、買われたのかもしれないですね。
現場の仕事だけではなく、知識だったり人脈だったりも見てくれたのかもしれません。でも、社長になる前、1年間ほど、林業の世界を離れたんです。
- え?仕事を辞めたんです?
1年間、ヨガのインストラクターをやっていました。説明が難しいんですが…林業だけの世界じゃなくて、他にも手法として持っていたいかなと思って。短い間でしたが、やってなかったら、社長は引き受けられなかったと思います。最初は何となくやればいいかって思っていましたが、いざとなったら、大変じゃないですか。
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