信州魅力発掘人 信州に魅せられ、活動する人たちの言葉には「信州の魅力」が凝縮されています。信州の魅力を掘り下げ、それを語る「信州魅力発掘人」。山の強さ、美しさ、厳しさ、素晴らしさを知る人たちが「山の魅力」を伝えます。

信州魅力発掘人

信州に魅せられ、活動する人たちの言葉には「信州の魅力」が凝縮されています。信州の魅力を掘り下げ、それを語る「信州魅力発掘人」。山の強さ、美しさ、厳しさ、素晴らしさを知る人たちが「山の魅力」を伝えます。

林業×女性経営者 vol.2

- 確かに、社長となると会社をまとめなければいけないですしね。

会長が今までやってきたように、現場も営業も全てやって皆を引っ張っていくということは、私にはできないし、そういうふうになろうとも思いませんでした。でも、現場は好きですし、今までやってきたことを「働きやすい職場づくり」に活かすことができればいいかなと。会社の行動指針の最後にはこう書いてあるんです。「社長は『代表世話役』として、社員の健康を守り、社員どうしの楽しい時間の共有をはかり、社員の家族や暮らしの時間も大事にする、粋でオツな働き方を創出します」

- 粋でオツ、というのが面白いです。

私が女性ということもあって、「女性の社会進出の後押し」など言われることも多いんですが、女性を強調しすぎるのは、ちょっと違うんじゃないかなと思っています。男性と女性で競争するんじゃなくて、共生する。それぞれの役割を果たしながら、いいところを引き出し合えればいいじゃないですか。

- 林業は「男社会」のイメージがありますが、実際のところどうなんでしょう?

山仕事となると、男の人がいないとできないんですよ。でも、現場に一人は女性がいるといいなと思っているんですけどね。男の人だけだと、危険を顧みないというか…。女性がいるだけで、作業が少し丁寧になるとか、無茶をしないとかいう良い面が出てくるんです。

- ちょっと抑止力が働くのかもしれないですね。

今までは男性だけで、狭い枠の中で林業を捉えてきてしまったからか、こんなに一生懸命頑張っているのに伝わらなくて悔しいと思うこともありました。どういう仕組みで、皆の暮らしにどうつながっていくのか、知ってもらいたいんです。

- 暮らしとつなげていくと、女性が活躍できる場面も増えそうです。

自分たちができることは限られているかもしれませんが、資金面だけではなくて、労力だったりアイデアだったり…そういう間口を広げていければと思っています。


林業の就業人口は最盛期の3分の1、約5万人というのが現状。しかし近年、林業の世界に飛び込む若い人たちも増えてきているといいます。林業を通じた山と人との関わり方について、さまざまな取り組みを行っている原さん。次回、詳しく伺います。

PROFILE
神奈川県川崎市生まれ。筑波大学卒。木挽き職人の手記をきっかけに林業への道へ。静岡・井川で地元森林組合に3年勤めた後、長野県へ移住。20代で狩猟免許を取得したほか、長野県グリーンマイスター、ヨガインストラクターの資格も。2016年3月、全国の農山漁村地域の次世代リーダーとして期待される女性や団体に贈られる「農山漁村男女共同参画優良活動表彰」の最高賞・農林水産大臣賞を受賞。

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