2016.03.23 [株式会社柳沢林業 代表取締役 原薫さん]
林業×女性経営者 vol.2
- 確かに、社長となると会社をまとめなければいけないですしね。
会長が今までやってきたように、現場も営業も全てやって皆を引っ張っていくということは、私にはできないし、そういうふうになろうとも思いませんでした。でも、現場は好きですし、今までやってきたことを「働きやすい職場づくり」に活かすことができればいいかなと。会社の行動指針の最後にはこう書いてあるんです。「社長は『代表世話役』として、社員の健康を守り、社員どうしの楽しい時間の共有をはかり、社員の家族や暮らしの時間も大事にする、粋でオツな働き方を創出します」
- 粋でオツ、というのが面白いです。
私が女性ということもあって、「女性の社会進出の後押し」など言われることも多いんですが、女性を強調しすぎるのは、ちょっと違うんじゃないかなと思っています。男性と女性で競争するんじゃなくて、共生する。それぞれの役割を果たしながら、いいところを引き出し合えればいいじゃないですか。
- 林業は「男社会」のイメージがありますが、実際のところどうなんでしょう?
山仕事となると、男の人がいないとできないんですよ。でも、現場に一人は女性がいるといいなと思っているんですけどね。男の人だけだと、危険を顧みないというか…。女性がいるだけで、作業が少し丁寧になるとか、無茶をしないとかいう良い面が出てくるんです。
- ちょっと抑止力が働くのかもしれないですね。
今までは男性だけで、狭い枠の中で林業を捉えてきてしまったからか、こんなに一生懸命頑張っているのに伝わらなくて悔しいと思うこともありました。どういう仕組みで、皆の暮らしにどうつながっていくのか、知ってもらいたいんです。
- 暮らしとつなげていくと、女性が活躍できる場面も増えそうです。
自分たちができることは限られているかもしれませんが、資金面だけではなくて、労力だったりアイデアだったり…そういう間口を広げていければと思っています。
林業の就業人口は最盛期の3分の1、約5万人というのが現状。しかし近年、林業の世界に飛び込む若い人たちも増えてきているといいます。林業を通じた山と人との関わり方について、さまざまな取り組みを行っている原さん。次回、詳しく伺います。
このブログや記事に関するお問い合わせ窓口
営業局
TEL:026-235-7249
FAX:026-235-7496