信州魅力発掘人 信州に魅せられ、活動する人たちの言葉には「信州の魅力」が凝縮されています。信州の魅力を掘り下げ、それを語る「信州魅力発掘人」。山の強さ、美しさ、厳しさ、素晴らしさを知る人たちが「山の魅力」を伝えます。

信州魅力発掘人

信州に魅せられ、活動する人たちの言葉には「信州の魅力」が凝縮されています。信州の魅力を掘り下げ、それを語る「信州魅力発掘人」。山の強さ、美しさ、厳しさ、素晴らしさを知る人たちが「山の魅力」を伝えます。

山×プログラマー vol.3

生まれは千葉で、10歳から大学院卒業までは関西で過ごした的場さん。本格的に登山を始めたのは、大学でワンダーフォーゲル部に入ってからだといいます。

楽しいことも辛いことも、非日常を味わえるのが山の魅力

- なぜまた、ワンダーフォーゲル部に?

入学したときにはもう、ワンダーフォーゲル部に入ろうと決めていて、勧誘も全て断わりました。でも、どうしてそんなことを思ったのかは、全く覚えてないんです(笑)。就職するときに上京して、その後も職場の友人と一緒に山へ行っていました。冬山に行ったときに「やはり冬山は大変だな」と思って、経験者のいるところで勉強しようと山岳会に入ったんです。

-それが「カモの会」ですね。

はい。そこから今につながっています。

- 的場さんにとって、山の魅力って何ですか?

自然の良さも厳しさも味わえるところだと思います。美しい景色もいいですが、雲が出て真っ白で何も見えないとか、稜線で強い風が吹いているとか、苦しい場面も含めて。リスクもありますが、非日常を味わえる場所として、山はいいですね。森の空気に癒される人もいれば、花が好きという人もいる。人によってそれぞれだとは思いますけど。

-引っ越してきてからは、気軽に山へ行けるようになりました?

実は、3月に子どもが産まれたので、あまり行けてないんです…。でも、この冬は、近くの山をスノーシューで何度か登りましたよ。裏山でスノーシューなんて、贅沢ですよね。

-移住して、仕事の方にも変化はありましたか?

県で遭難対策の新しい枠組みを事業化しましょうというプロジェクトが動き始めていて、いろいろな企業と一緒に参加しています。そういうのは、こちらに来たからこそできると思うし、今後は、山小屋の皆さんとも連携した取り組みができるといいなと思っています。山の中でも何かサポートができれば。登山をしながら写真やメモを残すと、どこまで歩いたのかがリアルタイムでチェックできる「ヤマメモ」というアプリがあるんですが、それはログが取れないので…。もう少し「この人がここまで歩いてきた」という記録を残せるようにしたいですね。家で待っている家族や、現地の人も情報が得られるようになればいいなと。

- 7月には、登山のプランを作成できる「ヤマプラ」もリリースされました。

「山と高原地図」を出版している昭文社さんと作った新機能です。これからも他社と連携しつつ、新たな機能を追加していければ。例えば、今はまず、行きたい山があってその情報を調べるという流れなので、その前段階の情報も提供できるようにしていきたいです。今のレベルならこの山、ステップアップしていくにはこの山、と記録しているデータをもとに分析して、個人のペースにも配慮した提案ができるといいなと思います。

-そこまでできるようになると、かなり便利になると思います。

こういうサイトだと、とにかく早いタイムを基準にして、自分に当てはめちゃう人がいるんです。どうしても。でも、できればそういうことを少なくしていきたいんです。一つのデータを鵜呑みにしないように、いくつか選択肢を提示できれば。本当は、各自がデータを見比べて、検討してくれればいいですけど、なかなか難しいので。

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