信州魅力人

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「巧み」に「造る」 「冷間鍛造順送プレス」で21世紀の産業革命


精密部品の技をクルマに転換

―御社は1990年代、長野県の代表的な産業「精密機器」、家電品や弱電といわれる部品加工がメインでしたよね。そこから自動車にシフトされ、大成功をおさめられた…なぜ、うまくシフトできたのでしょうか?

元々、当社は細かい部品を作っていたのですが、細かい部品で精度について厳しいものを手がけていたというのが弊社の元々あった基盤技術です。そのため、“あつもの”(自動車部品など厚い金属板で大きな部品をつくる)を高精度で作る作業への転換は比較的スムーズでした。
自動車産業に進出しても精密部品同様「高精度に作る」ことが得意ですから。

―以前は精密機械や時計の部品製造が得意でした。かたやクルマの部品は、手のひらに乗るサイズ。大きさも精密さの度合いも違うような気がしますが。

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やはり自動車も、エンジンや基幹部品になってくると非常に精度について厳しい部品が多いです。
ましてやそういう部品は機械加工で作られているものが多い。
こういうものがプレスでできたら、機械加工と同品質で、より安価な製品ができるだろうな、という考えがあったので、うまく自動車産業へシフトできたのではないかなと思っています。大きさは違っても、精密な部品を作る根本技術は同じですからね。

―今までプレスで作れなかったものを、プレスで作れるようになった。御社の技術は、部品の大幅なコストダウンにつながりますよね。機械加工なら数十~100円単位の部品が、プレスなら1円とか10円ですものね。

はい。それがやはり一番大きいと思います。
例えば、従来は機械加工で100円でやっていたものを、我々のプレス加工でやれば50円ですよと。そうなってくると、お客さんからすると半分のコストダウンになるわけですよね。
私たちにもメリットが大きいんです。
もともとプレスというのは何十円・何銭という世界。それが、我々は1個50円という値段設定ができるのです。それが「付加価値」です。

我々にとっては高付加価値なものづくりになります。お客さんにとってはコストダウン、弊社にとっては高付加価値と。両者メリットのあるものづくりであるということです。

―まさに高付加価値商品…ですね。今まで10円以下だったものが、5倍、10倍の値段で売れる。でも、ライバルに真似されたりしないんですか?

我々の工法というのは金型だけではなくて、周辺設備も自社の要求に合った仕様でカスタマイズしたり、メーカーと共同して開発したりしています。そういった設備を並べていますので、トータルの技術だと思っています。
ですので、そう簡単に真似できる技術ではないですね。

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