2012.03.16 [黒姫和漢薬研究所(上水内郡信濃町)代表取締役社長 狩野土さん]
健康茶をつくり続けて60年以上 黒姫山のふもとでつくられる「えんめい茶」
いよいよ1ヶ月後、4月15日に迫った長野マラソン。
長野市内ではトレーニングするランナーの姿も多く見られるようになってきました。マラソンだけでなく、ウォーキングにジョギング、登山などなど、世はまさに「健康ブーム」。「生活習慣病予防」や「メタボ対策」など耳にタコ…という方も多いのではないでしょうか?
近年の健康ブームのずっと前から、健康茶を作り続けている長野県企業があります。黒姫山のふもとにある黒姫和漢薬研究所。会社の名前は聞いたことがなくても、「えんめい茶」なら、長野県民にはおなじみですね。
長野県のすごいものづくりをご紹介し、そこに携わる人物の魅力に迫る「信州魅力人」。今回は60年以上健康茶を造り続ける、黒姫和漢薬研究所社長の狩野土(かのうはかる)さんです。
健康茶の先駆け「えんめい茶」
―黒姫和漢薬といえば「えんめい茶」が有名ですよね。あらためて看板商品の「えんめい茶」とは、どんなお茶なのですか?
「えんめい茶」は、まだ日本に健康茶という概念が無かった時代に生み出された、健康茶の先駆けのような製品です。
原料は、このあたりに自生しているクマザサやクコ、それから、県外産になりますが富山でとれるハトムギ、ケツメイシ。いちばんは「えんめい草」ですね。こうした原料をブレンドしているお茶です。
味は、麦茶とほうじ茶の中間のような味です。
開拓集落のひとびとが「元気」に過ごせるために生まれたお茶
―うちの息子が「えんめい茶」のテレビコマーシャル大好きなんです。CMが流れてくると、「うんめぇ~」と真似しながら(笑)飲んでいます。
「えんめい茶」は優しい味が特徴ですよね。親としても安心して子どもに飲ませられるし、香ばしくてもちろん大人が飲んでも美味しい。
まさに、このお茶は小さな子どもからお年寄りまで、誰もが飲みやすいよう工夫して作ったお茶です。
そもそも、このお茶は、長野県信濃町の開拓集落の生活の中から生み出されたんです。
当時は病院も遠くにありましたし、薬なども高くてなかなか買えないときに、開拓集落の皆さんが元気に過ごせるようにという思いで作ったお茶ですので、子どもからご年配の方だれでも飲んでいただくことができます。
映像では分かりませんが、香ばしいかおりがするでしょ。
―はい、とてもいいかおりですね。
ちょうど今日は原料のハトムギを焙煎している匂いなんですよ。
黒姫和漢薬研究所はの創業は1947年。
第2次世界大戦後、黒姫高原に開拓者として入植した現社長の父、狩野誠氏が創業しました。当時の黒姫高原は医者も少なく、薬もなかなか手に入りません。
そこで、毎日口にする「お茶」のようなもので、健康を維持していくことができれば…と黒姫山麓のクマ笹やえんめい草、更に昔から体調を整え健康に良いとされるハト麦やクコ、ハブを原料とする「えんめい茶」をつくりました。
「えんめい茶」は、味や香りに癖がなく、飽きが来ない飲み物として口コミを中心に全国に広がっていきました。
かわいらしいアニメ「ヤギが見つけた『えんめい茶』…うんめぇ~」のテレビコマーシャルは、長野県民なら一度は見たことがあるでしょう。
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