2014.07.30 [ 国立・国定公園 ]
南アルプス 仙丈ヶ岳でシカ柵を設置しました。
みなさん、こんにちは。自然保護課です。
今回は、自然公園に指定されて50周年を迎えた南アルプス国立公園で、ニホンジカの食害から高山植物を守る柵の設置について、現場からのリポートをお届けします。
この取組は、南アルプス食害対策協議会(事務局:伊那市)などにより、平成20年に始まって、今年で7年目。柵は計12箇所 総延長がL=1,577mにまで、拡大しています。
左の写真は、今年新設した柵です。ニホンジカが、柵を確認しやすいとされる青色のナイロンネットを使っています。
柵で囲って数年が経過した区域は少しずつですが、高山植物の花がみられるようになってきました。
ハクサンチドリ ミヤマキンポウゲ
ニホンジカから高山植物を守るためには、ニホンジカの頭数コントロールなど様々な取組みが必要ですが、頭数が減るまでには、時間と労力がかかります。
このため、現存する植物のなかで、緊急的に守らなければならないものを選定し、順次守ることが必要です。
柵の設置は、この場所のほか、南アルプスでは、聖平、薊畑、三伏峠、茶臼でも行われていますが、雪などの影響で、支柱が折れ、曲がったりして、毎年のメンテナンスに大きな労力が必要となっています。
今年は、信州 山の日の制定の年です。多くの方が信州の山々を訪れていますが、高山帯の現状について、少し一緒に考えてみませんか。
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