自然と遊ぼう!ネイチャーツアー

~自然に触れる、学ぶ、そして守る~ 自然環境や生物多様性、自然体験型ツアーについての情報をお届けします。

南アルプス 仙丈ヶ岳でシカ柵を設置しました。

  みなさん、こんにちは。自然保護課です。
 今回は、自然公園に指定されて50周年を迎えた南アルプス国立公園で、ニホンジカの食害から高山植物を守る柵の設置について、現場からのリポートをお届けします。
 この取組は、南アルプス食害対策協議会(事務局:伊那市)などにより、平成20年に始まって、今年で7年目。柵は計12箇所 総延長がL=1,577mにまで、拡大しています。

鹿柵 鹿柵

  左の写真は、今年新設した柵です。ニホンジカが、柵を確認しやすいとされる青色のナイロンネットを使っています。
 柵で囲って数年が経過した区域は少しずつですが、高山植物の花がみられるようになってきました。

ハクサンチドリ ミヤマキンポウゲ

     ハクサンチドリ                                                               ミヤマキンポウゲ

 ニホンジカから高山植物を守るためには、ニホンジカの頭数コントロールなど様々な取組みが必要ですが、頭数が減るまでには、時間と労力がかかります。
 このため、現存する植物のなかで、緊急的に守らなければならないものを選定し、順次守ることが必要です。
 柵の設置は、この場所のほか、南アルプスでは、聖平、薊畑、三伏峠、茶臼でも行われていますが、雪などの影響で、支柱が折れ、曲がったりして、毎年のメンテナンスに大きな労力が必要となっています。

 今年は、信州 山の日の制定の年です。多くの方が信州の山々を訪れていますが、高山帯の現状について、少し一緒に考えてみませんか。

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