2018.07.19 [ 生物多様性 ]
霧ヶ峰高原でニホンジカ食害対策のための忌避剤散布試験を実施しています
皆さん、こんにちは!! 自然保護課です。
ニホンジカによる草本植物への食害が各地で問題になっていますが、ニッコウキスゲで有名な霧ヶ峰高原でも、シカ除けの電気柵で囲った場所だけでニッコウキスゲが群生し、観光客の方々は柵越しにそれを楽しむという状況になっています。
そこで、樹木用として販売されているニホンジカ忌避剤(商品名:ランテクター、主成分:卵黄)を草本植物へ適用するための試験を実施し、昨年11月に草本植物への用途拡大が認められました。この忌避剤を面的に散布し、その効果を実証するための試験を、霧ヶ峰高原のニッコウキスゲ生育地で実施しています。
試験地は霧ヶ峰高原の車山肩にあり、ニッコウキスゲが開花するまでは電気柵で囲っておき、忌避剤を散布すると同時に柵を撤去し、散布した区画と散布しない区画での食害の違いを調べます。
7月9日(月)に1回目の忌避剤散布を実施し、電気柵を撤去しました。今後は、試験地へのシカの侵入と食害状況を定期的に確認し、面的散布の効果が出るかどうか注意深くみていきたいと思っています。
面的散布の効果が実証されれば、他の地域でも希少植物の保護などに活用していきたいと考えています。
※ この試験は、保土谷アグロテック株式会社と大同商事株式会社の協力を得て実施しています。
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