2025.10.09 [ 長野地域の【農業】 ]
【長野市】日本農福連携協会の視察が10月6日に松代町で行われました
こんにちは、長野農業農村支援センターのSSです。農福連携について2回目の投稿です。
阿部長野県知事が、農福連携全国都道府県ネットワーク会長となったご縁で、「一般社団法人 日本農福連携協会」の皆川会長理事が、10月6日の知事との面談後に、農福連携の現地を視察し意見交換を行いました。
松代町にあるミニトマトのハウスで収穫作業の様子を見せていただきながら、農福連携に取り組む農家の北澤さん(北澤養蜂園)と、福祉事業所カンタービレ(長野市:就労継続支援B型事業所)代表理事の大竹さんからお話を伺いました。
農家の北澤さんは、経営規模を拡大したいが冬季間の仕事が少ないため通年雇用は難しかったが、昨年度からカンタービレとの連携が始まり、責任をもって作業を完結してくれるので、委託面積を徐々に増やし経営規模を拡大することが可能になったそうです。
今後規模拡大を進めていくにあたり、仕事をシンプルにしていくことで、障がいのある方だけでなく短期のアルバイトにも対応できるような仕組みにしていく必要があるとのお話をいただきました。
カンタービレ代表理事の大竹さんは、6年前に長野へ移住し福祉施設を立ち上げました。農作業の委託(施設外就労)を受けるだけでなく、北澤さんからユーカリの栽培を引き継ぐなど、施設単独でも農産物の加工・販売を行っており、ミネストローネのキッチンカーを導入する予定とのことです。
できるだけ多くの作業を経験してもらい、適性を見極め得意な仕事に従事してもらっています。
収穫しやすい高さになるよう洗濯ばさみを使って調整されています。黄色いトマトは収穫の適期を判断するのが難しく、少し緑のうちに収穫すると出荷時には見事な黄色になります。
収穫を行った3人の皆さんは大変礼儀正しく、あいさつも明るくてきぱきと作業を進めていました。
Tさんは赤いトマトはまだオレンジ色だと早すぎるので、この色ならよいかなと考えながら収穫するそうです。初めのころは施設の指導員がつきっきりで様子を見ていたけれど、ある日突然一人でやりたいと宣言しました。どんな仕事も責任をもって忍耐強く取り組み、その姿に職員も励まされているそうです。
椅子を使用する人、膝をつく人、それぞれが作業しやすいスタイルで取り組んでいます。
皆川会長理事からは、トイレ問題と夏の暑さ対策について課題が投げかけられました。日本農福連携協会としてもより快適に働いてもらえるよう、環境整備に取り組んでいくとのことです。
また、動物の飼育に関わりたいとの思いを持った障がい者は多く、養蜂は農福連携に大変適しているので北澤さんの今後の取り組みに期待したいとのことでした。
黄色と赤色のトマトそれぞれの色が揃って美しいですね。傷んだ実等は取り除かれています。今日の作業は収穫量(出来高)により農家から施設へ委託料が支払われ工賃となります。頑張った分がお給料となり楽しみです。
担い手不足や高齢化が進む農家と、社会参加で地域貢献をしたい福祉がつながる取り組みはウィンウィンの関係です。障がいへの理解と小さな工夫(作業の細分化や見える化等)の実践によりみんなの力をうまく組み合わせれば、農業の可能性はより広がっていくことでしょう。
最後に「ノウフク デジタルスタンプキャンペーン(12月31日まで実施中)」のPRです。スタンプを集めて応募すると、ノウフクで作った景品が当たる!!・・・かも。長野農業農村支援センターもスタンプポイントになっています。チラシのQRコードからどうぞ。
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