自然のスピードがゆっくりなのに、日本の家の寿命は木が育つスピードより早い。
そこで、輸入材に頼っているというお話をお聞きしました。
では、輸入材のデメリットとは何でしょうか。
それは、日本の環境に合わない土地で育った木を使うため「防腐剤」を使用するものが多いという事実です。
もちろん、全部ではないでしょうけれど、
わざわざ薬を使ったものを輸入して家を建てるということは、体への影響が心配ですね。
しかも、運ぶためにも大量の燃料を使っている。
う〜〜ん。エコじゃないな〜〜(^_^;)
ん?素朴な疑問。
日本の材木は防腐剤を使っていないのでしょうか?
住まい工房さん(http://www.sumaikobo.com/)にお聞きしてみると…
使っていないそうです。(100%ではないでしょうけれど)
その理由は…
日本で育った木は、
その環境(湿度や温度など)に耐えるように自ら腐らない物質を出しながら育つそうで、
つまり、材木にしても防腐剤を使用しなくていいのだそうです!
これはまたびっくり!
今回訪問したお宅では、柱や板などは県産材、壁はしっくい、
外壁は木の粉からできている断熱材を使用。
サッシ以外は全て土に返る素材を使っているのだそうです。
それなら、人体に影響がないのもよくわかります(^^)
木の家は、材木になってからも木が生き続けているので夏は放射冷却で涼しく、
冬は断熱効果が高いのも特徴です。
また、昔からよく言う「大黒柱」。
台所の神様が大黒様だから、昔から台所の近くに建てたのだそうです。
こちらのお宅の大黒柱は、ちょっと見たことのないシロモノです!
人が抱きかかえられないくらい太い!
こんなどっしりとした大黒柱があったら、ホントに心強い!
実際、こちらではこの家を建ててから子どもたちがみんな戻ってきたそうです。
そんな副産物まで?!(笑)
いくつになっても、「我が家が一番!」って思えるのは素敵です♪
一生住み続ける家。
そんな考え方ってすばらしいなぁと思います。
だからこそ、健康や環境を考えた家づくりが必要になってくるのですね。
長野県は森林大国。
山への恩返しをしていかなくてはいけません。
山の手入れをし、木をきちんと育てる。
長く住み続ける家を建てる。
間伐材など全てを利用する。
カーボンニュートラルについて考える。
(※何かを生産したりする時に排出される二酸化炭素と吸収される二酸化炭素が同じであるという概念)
等々、様々なことを広い視野で見ていかなければいけないのだな…と感じました。
子育て、介護、転勤などライフステージによって、
家を建てるのにベストな時期、また障害もあると思いますが、
そこに少しだけ森のこと、木のこと、地球環境のことを加える事ができたら、
少しずつ変わっていけるのかな…そんな風に思います。
我が家も考え時かな…なんて、考えたお宅訪問でした(笑)
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