2013.12.03 [ 企画振興課 ]
地域の知恵袋【長野県建築士事務所協会松筑支部長伊藤公績さん】
今回の「地域の知恵袋インタビュー」のお相手は、。
一般社団法人長野県建築士事務所協会松筑支部長
伊藤 公績さんです。
伊藤さんはこれまで、中越地震における被災建築物応急危険度判定や栄村での地震被災者の住宅相談、また、平成23年6月の松本の地震と多くの被災建築物を見て、被災者と話をしてこられました。
今回、伊藤さんから、耐震改修の必要性や促進について次のようなご意見・ご提案をいただきました。
①耐震の必要性については、伊藤さんは被災地を見た経験から「周りの住宅が被害を受けているのに、耐震改修をしてある住宅はビクともしていなかった。」と実例を挙げています。
このように、耐震補強をしていただき、耐震性能を上げることにより、建物の倒壊を防ぎ、人命や財産を守るばかりでなく、被災後の復旧費を減らすことに繋がります。
②耐震改修を促進していくには、やはり啓発活動が大事だと考えられています。これまでの経験から、「地震がきたとき自分の家がどうなるのか想像できない方が多い」ため耐震改修が進まないのではとの考えから、「耐震改修した住宅が被災時どうであったかという実例を挙げ、補強した結果助かったという話による啓発を行えば効果があると思う。」とおっしゃられています。
地震による被害は、起きないと理解されないが起きてからでは遅く、住まいについて、どの位の安全・安心を買うのかよく考えて欲しいとのことです。
建築士事務所協会松筑支部としても毎月、松本市役所で松塩筑にお住まいの方を対象に住宅相談を行っており、「相談に来てもらって、次のステップに繋げてもらいたい。」と活用を呼び掛けています。
今回の伊藤さんへのインタビューを通して、建築物の耐震化の促進への取り組みには、改めて啓発の重要性を認識しました。
今後とも市村と連携して啓発に努め、耐震改修を促進していきたいと考えます。
【参考】
木造住宅の耐震改修補助制度
○耐震診断
昭和56年5月31日以前に着工された木造在来工法の個人所有住宅について、市町村へ診断を申し込むと、県に木造住宅耐震診断士として登録された建築士が、お伺いして外観調査及び聞き取り調査による簡易診断を無料で実施します。
診断結果、「やや危険」または「危険」と診断された住宅で精密診断を
希望された場合、住宅内部や床下等も調査し、より工学的な方法による耐震性能の評価と、補強方法等の提案を無料で行います。
注)その他の住宅等についても、耐震診断の補助制度がある場合がありますので、市町村にご確認ください。
○耐震補強
精密診断の結果、総合評点が1.0未満の木造住宅の耐震補強工事を行
う場合、市町村に申し込むと、工事費の2分の1又は600,000円のいず
れか低い額を限度に、補強工事費が補助されます。
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