来て!観て!松本『彩』発見 歴史と伝統の城下町松本。のどかな田園風景安曇野。そびえたつ雄大なアルプス。自然と文化に彩られたまつもと地域の情報を、松本地域の県職員の発見を織り交ぜつつお届けします。 面白いこと新発見、知ってる人にも再発見、何だこれはの珍発見。当たり前だと思っていたことから、ローカルなことまで職員の発信する情報をお楽しみください。

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計量女子の計量検定所日記「商品量目制度の講演をしました」

こんにちは!計量女子です。
先月になりますが、計量女子は長野県計量協会主催の計量管理技術講習会に招かれて講演をしてきました。
(普段はブログを書いてばっかりだと思われがちですが、こういうお仕事もしています)

今回の講演では、世の中で幅広く流通している皆さんに身近な商品の内容量を正しく計量して販売するための法令や知識をPowerPointを使って説明しました。

このブログをご覧の皆さんは、お肉やお魚など100g〇〇円でg売りされている商品を購入される機会があると思います。
そのような商品は、表記量と実量の誤差を一定以内にすることが義務付けられています。
これを「商品量目(しょうひんりょうもく)制度」と呼びます。

そんな商品量目制度を、講演で使用したPowerPointを使って説明してみたいと思います。
(↑上の写真はPowerPointで使ったものではなく、買い物から帰ってきた我が家の計量紳士です)


内容量300gと表記されている商品の質量は、300gなければいけません。
しかし、どんなに注意して計量しても、技術上避けられないはかりの誤差や自然乾燥などでわずかな誤差(表記量より実量の方が少ないこと)は生じてしまいます。
そこで計量法では、消費生活関連物資であって計量単位を示して販売されることが多い商品を特定商品と呼び、一定の誤差の範囲内で計量することを義務付けています。
この誤差を「量目公差(りょうもくこうさ)」と呼びます。


例えば、内容量300gと表記された鶏もも肉の量目公差(少ない方の誤差)は表記量300g×2%=6g、マイナス6gまでの誤差は認められているということです。
また、鶏もも肉が調理されて鶏のから揚げ300gになった場合、お惣菜である鶏のから揚げ300gに対する量目公差は300g×3%=9g、つまりマイナス9gまでの誤差が認められます。
この量目公差は、技術上避けられないはかりの誤差を見越したものであって、300gと表記する商品を最初から公差分だけ少なく計って294gや296gで販売していいということではありません。


長野県計量検定所では、県内のスーパーマーケットを中心に、量目公差を守って計量された商品を販売しているか、また計量に使用される値付け用はかり(取引証明用はかり)が正しく使用されているか、毎年立入検査を実施しています。


お肉やお魚などを質量販売する時の内容量に、お肉やお魚などを包装するトレーやラップは含まれません。
あくまでもお肉やお魚そのもの、裸の質量を内容量として表記することが必要です。


トレーやラップだけではなく、吸水紙やしょうゆやたれなどの小袋、刺身のつまも風袋です。
これらのものをお肉やお魚と一緒に入れた状態で計量して内容量をg表記したラベルを出力する場合は、あらかじめそれぞれの重さをはかった合計の数字を風袋設定しておく必要があります。
トレーやたれの規格が変われば風袋の質量も変わりますので、その都度はかりの風袋設定を見直す必要があります。


商品の乾燥により、表記量より実量が少なくなってしまう場合があります。(特に野菜は乾きやすいです)
お店の方でも気を付けていて、「入れ目」といって表記量よりも少しだけ多く入るように計量することがありますが、それでも商品が売れないとラップがかかっていても自然と水分が抜けていきますので、いつの間にか量目公差違反の状態になってしまいます。
これを防ぐには、例えばパックした日付をラベルに印刷して、日が経った商品はバックヤードに戻して再度計量しなおすといったことが必要となってきます。


値付け用のはかり(商品に内容量を〇gと質量で表記するための取引証明用はかり)は、検定証印もしくは基準適合証印が付されており、なおかつ2年に1回の県か特定市が実施する定期検査か、計量士による代検査に合格したものを使用することが法令で義務付けられています。


家庭用計量器マーク(丸の中に正の字)のついたはかりがありますが、これは家庭内での計量(健康管理のために体重をはかったり料理の材料をはかること)を目的に作られたはかりですので、質量を示して商品を販売をしたり、gいくらで貴金属を買い取るといった取引証明行為に使うことはできません。


立入検査の際、事前にお店に郵送しているはかりの使用方法の啓発チラシを抜粋したものです。
はかりを置く台はガタガタしないしっかりとした台であることや、エアコンの風が直撃しない場所に置くことをお願いしています。
また、はかりが常に水平となるように調整することもお願いしています。(水平でないと正しい数値が出ない)


皆さんが安心して買い物をするための「商品量目制度」
これを機会に知っていただけたら嬉しいです。

笑顔ある暮らしのために くまなく計量

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