みなさんこんにちは。環境・廃棄物対策課のHです。
松本地域では、「あずさ」という名前は、梓川、特急あずさ、人名、社名など色々なところに使われていて馴染み深い言葉です。
タイトルにある「あずさ」は、「梓」という植物のことです。
梓でググってみたら、梓川流域では、古代梓の木がたくさん生えていて、弓の材に使われていた。奈良時代には神事に使われる梓弓の材料として朝廷に献上されていたことから川の由来になったとあります!
「梓」は、弓や神事にも使われる神聖な木なんですね。😲
「辛」は先が尖っていることを意味しており、木へんと合わせて葉っぱの先が尖った樹木を表しているそうで、白樺と同じ系統のカバノキ科の植物でした。
万葉集にも登場するなど古来より馴染みのある木で、令和の陛下のお印(諸説あります)ともいわれますが、この木に似たような別の木も梓と呼ばれることがあり、誤認、誤用も多くあるようです。
実物を見ると、葉や樹皮は桜の木に似ていますが、葉っぱの枝側のところが、くびれているので桜と区別ができそうです。
この木には、ヨグソミネバリという別名があり、漢字で書くと「夜糞峰榛」だそうで、凄い名前がついています。(ほかにも別名がいくつかあります)
この樹液や枝葉には独特の香りがあり、湿布薬に使われる成分と同じサリチル酸メチルが含まれていることによるようです。昔の人はこのにおいを不快と感じたのでしょうか?これが、ヨグソの名前になったという説があります。(⇒葉っぱの匂いを嗅いだだけでは、不快な匂いはわかりませんでした。)
ちなみに、ミネバリは、弾力性が高いという意味で、弓に最適な材料で、この材に含まれる独特の香りに魔除け・厄除けの効果を古代の人は感じていたのもしれません。
変な名前がついていますが、木目は綺麗で、建築材料や伝統工芸材に用いられているようです!
(目にした方がいらしたら報告お願いします。)
梓の木を探してみると、松本市梓川にあるアカデミア館(梓弓の複製の展示もあるそうです)に数本あることがわかりました。
落葉樹なので、現在は冬枯れ状態ですが、暖かくなって、機会があれば、「夜糞」の名が付いた芳香をじっくり試してみたいものです👃
現在は、梓川流域には梓の木は少なくなっているようですが、梓の木が減った原因なども考えつつ、古の人々との関りについて思いを巡らしてみるのも楽しいかもしれません。
このブログへの取材依頼や情報提供、ご意見・ご要望はこちら
松本地域振興局 総務管理課
TEL:0263-40-1955
FAX:0263-47-7821