松本市井の井戸を林務課員が紹介するシリーズ、今回紹介するのは「槻井泉神社の湧水」です。
市内を流れる女鳥羽川から東へ数十メートル、松本市清水地区にある槻井泉神社(つきいずみじんじゃ)。この神社の境内に古い湧水があります。「清水」の地名も、この神社と湧水が由来と言われています。
住宅地の中にある小さな神社ですが、御神木であるケヤキの大木が目を引きます。
神社の創建時期は不明ですが、平安時代の書物「三代実録」に「元度五年(881年)に従五位の下を授けられた」との記載があるという、大変歴史のある神社です。
湧水脇に建てられた標識には、古の人がこの清水を詠んだ和歌が紹介されていました。
一千年以上湧き出でる泉、松本市の湧水の歴史を感じる場所です。
併せて、すぐ近くにある歴史を感じる場所を紹介します。
この槻井泉神社から100m程西へ向かったところに「餌差町の十王堂」があります。
石川氏の時代に、城下町の鎮護及び各地への里程の基準とするために、松本城から東西南北の場所に十王(閻魔王をはじめとした10人の王)像を納めた十王堂が設置されましたが、現在残っているのは餌指町の十王堂のみです。
城下町の東の出入口を示す場所で、山辺街道への道筋となっています。
数年前に建て替えられ、立派な建物になっています。正面左右に窓があり、中の十王像を見学することができます。閻魔王が強面なので写真は控えておきますが、一度ご自分の目でご覧になってみてください。
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