2014.02.23 [ 自然・観光地 ]
松本地域自然保護合同研修会を開催しました
2月18日(火)に、松本地域自然保護合同研修会を開催しました。
この研修会は、松本地域における自然環境の保全について考えるため、松本地方事務所と豊かな環境づくり松本地域会議の共催で毎年開催しているものです。
今年は、長野県自然保護レンジャーや豊かな環境づくり松本地域会議の会員を中心とする約40名の方にお集まりいただきました
今回の研修のテーマは、「中部山岳国立公園におけるニホンジカ対策」と「車屋堰で行われている環境保全活動」についてです。
最初に中部山岳国立公園におけるニホンジカ対策について、環境省松本自然環境事務所の西尾首席自然保護官に講演をしていただきました。
ところで、中部山岳国立公園がどの地域のことを指しているのかご存知でしょうか
中部山岳国立公園は、新潟・富山・長野・岐阜の4県にまたがる3,000m級の北アルプスの山々で構成されています。
松本地域においては、代表する観光地である上高地や常念岳が、この中部山岳国立公園に含まれます
公園内には、ライチョウやウルップソウをはじめとする様々な希少野生動植物が生息・生育しており、訪れる登山客や観光客の目を楽しませています
ところが!
近年、公園内にニホンジカが侵入するようになり、食害等による生態系への影響が懸念されています。
これまで、公園内でのニホンジカの目撃情報はほとんどなかったのですが、ここ数年のうちに、それが多数寄せられるようになりました。
赤沢岳山(2677m)の頂付近で目撃されたニホンジカ [研修資料から引用]
公園外で目撃されたニホンジカ(松本市梓川八景山) [研修資料から引用]
長野県内だけでも推定で10万5千頭にのぼるニホンジカが生息していると言われています
現在、国、県、市町村及びその他関係団体で様々な対策が行われています。
具体的には、罠・柵の設置やGPSによる生息動態や侵入状況の把握等を行っているところですが、侵入経路等や越冬地に関する情報が少なく、対応に苦慮しているというのが現状です
この現状を打開するために、環境省や長野県ではみなさんのニホンジカ目撃情報を募集しています!
公園の内外を問わず、ニホンジカやその足跡等を見かけたら、環境省松本自然環境事務所または長野県へ情報をお寄せください
幸いなことに、まだニホンジカによる被害は大きくありませんが、今後の被害拡大を未然に防ぐためには、みなさんの目撃情報が不可欠です
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松本地域振興局 総務管理課
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