2015.03.03 [ 文化・伝統 ]
二度の松本藩主 戸田氏
松本藩主は、めまぐるしく替わりましたが、二度藩主になった大名がいます。戸田氏です。最初は、戸田康長、康直の二代で1617年から1633年までの治世でした。その後、1726年に戸田光慈(みつちか)が再入封して幕末まで9代を数えました。
市内の県に戸田家廟園があります。ひときわ高く聳えているのが藩祖康長を祀る丹波塚(たんばづか)です。戸田氏には幾つかの系統がありますが、松本藩の戸田氏は嫡流で、代々丹波守(たんばのかみ)を名乗りました。
廟所は、「お塚」と呼ばれ市民に大切にされてきました。二重の石垣で仕切られ、丹波塚のほか後戸田氏の6代光行(みつゆき)、7代光年(みつつら)などの墓が並んでいます。
松本城の北に戸田氏の氏神を祀った五社(松本神社)あります。拝殿に掲げられている幕には、はなれ六星(むつぼし)と三つ葉葵の紋とが並んでいます。藩祖康長は家康の生母於大(おだい)が再嫁して生んだ松姫を妻としたため松平の姓を与えらました。
松本城は国宝の天守閣を有し、知らない人はいませんね。一方、戸田氏が江戸時代に二度の藩主を務めた家系であることや、代々学問に親しみ仁政を行ったことはあまり知られていません。そんな藩主のことも記憶にとどめられてはいかがでしょうか。
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