こんにちは、信州放牧豚です。朝夕に秋を感じますが、まだまだ暑いですね。8月18日に県内河川の渓流へ水産試験場職員4名と漁業協同組合役員1名の計5名で、ブラウントラウトの生息状況調査に行ってきました!涼しい高原の冷たい流水での調査は・・・気持ちよかったです!
・ブラウントラウトの生息を確認するために
ブラウントラウトは信州サーモンの親魚として利用されている一方、ブラックバスやブルーギルのような法的規制対象(特定外来生物)ではありませんが、「強い魚食性を持ち、定着すると在来の魚類へ影響を与える可能性が高い魚」であるため、環境省、農林水産省が策定した「外来種リスト」において「産業管理外来種」とされ、適切な管理が求められています。
今回調査した河川の支流ではブラウントラウトの生息が既に確認されており、漁業協同組合と水産試験場による駆除調査が継続して行われています。しかし、ブラウントラウトが生息する支流と調査河川は繋がっているため、ブラウントラウトが調査河川に移動してきて繁殖している懸念があります。そこで、当該河川流域でのブラウントラウトの生息状況について現状を把握するために、電気ショッカーによる魚類の採捕調査を実施しました。なお、今回の調査の実施にあたっては、県地域振興局から特別採捕許可を得て実施しています。


・確認された魚は5種
岩や草の陰に隠れている魚を電気ショッカーでしびれさせ、網まで誘導して捕獲し、魚種を確認した後、ブラウントラウト以外の魚種はその場ですぐに放流しました。
調査の結果、ブラウントラウトは確認されませんでした!採捕された魚はイワナ、アマゴ、カジカ、アブラハヤ、アジメドジョウの5種でした。
採捕数が多かった魚種はイワナ、アマゴで、総採捕尾数に占める割合はそれぞれ76%、20%でした。それら以外の3種の割合は1~2%とわずかでした。このうち、アジメドジョウは長野県内では限られた水系のみに生息する貴重種です。詳しくは水産試験場HPの説明をご覧下さい。
イワナとアマゴは昨年の秋冬に生まれたと考えられる全長10cm以下の稚魚から30cm近い大型魚まで確認されました。釣りの対象となる全長15cmを超えるイワナ、アマゴも多く採れていました。




・「きれいだ!」と思わず声が上がる魚たち
調査した職員からは「きれいだ!」という声が上がりました。確認されたイワナやアマゴは、それぞれの特徴がはっきりと現れており、渓流魚本来の美しさを感じさせる個体ばかりでした。
こうした魚たちが生息できる背景には、水のきれいさや豊かな渓流環境があります。今回確認された魚種・生息数の多さから、この渓流が良好な状態を維持していることが推察されます。

支流の合流点から上流へ丁寧に調査しました。このあと、後方の本流でも調査しました・豊かな渓流環境を未来へ
冒頭紹介したブラウントラウトが確認された河川では継続した駆除調査によりブラウントラウトの採捕数は減少傾向にあります。今回の調査でも懸念していたブラウントラウトは確認されず、在来魚が健全に生息している状況を確認することができました。
今後もブラウントラウトの駆除および下流域での生息状況調査を継続し、引き続き関係機関と連携しながら地域の貴重な水産資源と渓流環境の保全に取組んでいきます。
長野県水産試験場
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