こんにちは!商工観光課のびわクマです。
今回は中山道の宿場町、奈良井宿に行ってきました!

【奈良井宿とは】
塩尻市にある奈良井宿は、江戸時代に整備された五街道のひとつ「中山道」の宿場町のひとつです。中山道には69の宿場がありますが、そのちょうど真ん中あたりに位置するのが奈良井宿で、「板橋宿から数えても、守山宿から数えても34番目」という“ど真ん中の宿場”として知られています。
奈良井宿がある木曽路には、11の宿場(木曽十一宿)が連なっています。そのなかでも奈良井宿は、難所として知られた鳥居峠を控えていたことから多くの旅人が行き交い、「奈良井千軒」と呼ばれるほど大いににぎわいました。
奈良井川に沿って南北約1kmにわたって古い町家が建ち並ぶ景観は、現在「重要伝統的建造物群保存地区」として国の選定を受けており、江戸時代の面影を色濃く残しています。 千本格子や低い軒、2階部分がせり出した「出梁(だしばり)造り」の家並みが続き、少し歩いただけで、当時の旅人になったような気分になります。
ドラマのロケ地にもなったことから、全国的な知名度も高く、今では国内外から多くの観光客が訪れる宿場町です。一方で、今も人が暮らし、商いを続けている“生活の場”でもあることが、奈良井宿の大きな魅力だと感じました。

【木曽大橋】
今回の散策は、奈良井宿のシンボルでもある「木曽大橋」からスタートしました。
澄み切った冬空の下、ゆるやかなアーチを描く大橋と「奈良井宿」と書かれた大きな案内板が出迎えてくれます。
足元にはうっすらと雪が残り、キリッとした冷たい空気と相まって高揚感が高まりました。
また、橋の上から奈良井川をのぞくと、山あいの集落と川がつくり出す穏やかな風景が広がっています。家々の向こうには、冬枯れの山並みと常緑樹の濃い緑が重なり、季節の移ろいを静かに映し出していました。川沿いには遊歩道も整備されていて、宿場の通りを歩く前に、少しだけ寄り道して景色を楽しむのもおすすめです。

【案内板】
宿場の中心部に近づくと、重要伝統的建造物群保存地区について説明した大きな木製の看板を見つけました。町並みの範囲や歴史、建物の特徴がわかりやすく紹介されています。「これからどこを歩こうか」とイメージをふくらませながら読み込んでしまいました。近くには「木曽路 奈良井宿」と刻まれた石碑も立っていて、ここが木曽路の要の宿場であったことを改めて実感します。

【メイン通り】
そこから一歩、通りの中へ進むと、いよいよ奈良井宿らしい街並みが目の前に広がります。黒や飴色に育った木造の家々が、ゆるやかな坂道に沿ってずらりと並び、軒のラインがきれいなリズムを描いていました。冬の低い日差しが建物の片側だけを照らし出し、明暗のコントラストの中に看板や格子戸が浮かび上がります。早い時間帯だったこともあり、人通りもまばらで、タイムスリップしたような静けさを味わうことができました。(写真:メインストリートの街並み)

【地図を片手に】
通りを歩きながら、手には観光案内図を持って散策しました。
全長およそ1キロの宿場町も、地図を片手に歩くと「この先に水場があるんだ」「ここが本陣跡なんだ」と、歴史のポイントが一つひとつ見えてきます。
この記事に載せた写真のように、紙のマップを広げて歩くのも、スマートフォンとはまた違った旅の楽しみ方だと感じました。

【立ち並ぶ水場】
宿場内にいくつか点在する「水場」に立ち寄りました。
木造の屋根と石積みに囲まれた水場には、今も澄んだ水が流れています。かつて旅人がのどを潤したり、住民の生活用水として使われたりした場所のようで、柄杓が並ぶ様子からも、大切に守られてきたことが伝わってきました。静かな冬の日差しの中で、水面だけがきらきらと揺れている光景が印象的でした。だいぶ歩いて、喉も乾いたところでしたが、飲むことはできません。

【二百地蔵尊・杉並木】
さらに歩いていくと、「二百地蔵尊・杉並木」と書かれた白い道しるべに出会います。ここから山側に入ると、名前のとおり多くのお地蔵さまや杉並木が続く散策コースがあり、宿場歩きに少し自然散策をプラスしたい方にぴったりのスポットです。
奈良井宿はメインの通りをまっすぐ歩くだけでなく、川沿い、路地、坂道、水場、史跡と、少し目線を変えるだけでさまざまな風景に出会える宿場町です。
この記事の写真を見ながら、「次に行ったらこの路地にも入ってみよう」「この水場で一息ついてみよう」と、旅のイメージを膨らませてみてください!
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