来て!観て!松本『彩』発見 歴史と伝統の城下町松本。のどかな田園風景安曇野。そびえたつ雄大なアルプス。自然と文化に彩られたまつもと地域の情報を、松本地域の県職員の発見を織り交ぜつつお届けします。 面白いこと新発見、知ってる人にも再発見、何だこれはの珍発見。当たり前だと思っていたことから、ローカルなことまで職員の発信する情報をお楽しみください。

来て!観て!松本『彩』発見

歴史と伝統の城下町松本。のどかな田園風景安曇野。そびえたつ雄大なアルプス。自然と文化に彩られたまつもと地域の情報を、松本地域の県職員の発見を織り交ぜつつお届けします。 面白いこと新発見、知ってる人にも再発見、何だこれはの珍発見。当たり前だと思っていたことから、ローカルなことまで職員の発信する情報をお楽しみください。

拾ケ堰の見学会を実施しました!

農地整備課のCです

農地整備課では、長野県松本市から安曇野市に流れる拾ケ堰(じっかせぎ)において、毎年夏から秋にかけて、地域の小学生を対象とした施設見学会を開催しています。この見学会は、長野県拾ケ堰土地改良区が安曇野市内、松本市内の複数の小学校に呼び掛け、長野県松本地域振興局が協力し、平成12年から毎年開催しているものです。

本年も6校の小学校が参加し、この日は、安曇野市内にある三郷小学校の4年生のみなさんを対象に、社会見学のお手伝いをしました

ここで、拾ケ堰について簡単に説明します

「拾ケ堰」は、奈良井川(松本市島内)から取水し、梓川を横断、烏川(安曇野市穂高)に至る約15kmの農業用水路です。当時十の村を潤すという意味から、このような名前が付けられました。江戸時代後期に開削され、近代以降も改修が続けられ、今では1000ヘクタールもの農地に用水を供給しています。その背景には、先人たちの高い技術と知恵を生かした開削工事や測量、梓川の地下を横断するサイフォン工事などがありました。また、地域の発展に大きく貢献したことが評価され、2016年には世界かんがい施設遺産に登録されました。

 

見学会で、小学生のみなさんはまず拾ケ堰頭首工において、土地改良区職員の方から水路の成立ちや特徴について説明を受けます。その後アルプス大橋脇にある梓川サイフォン出口に移動し、農地整備課の職員とサイフォンの原理や構造、シールドマシーン(掘進機)について学びます。最後に、拾ケ堰右岸側の「じてんしゃ広場」で、実際に今と昔の測量を体験してもらいます。

ここでは、梓川サイフォン出口と、じてんしゃ広場での見学会の様子を紹介したいと思います。
梓川サイフォン出口では、まず紙芝居を使って拾ケ堰についての概要を説明しました。

次に、サイフォンの原理や構造について、模型を使って説明しました。小学生のみなさんは、模型に注がれた水がサイフォンを通って両岸で同じ水位になる様子を見て、「すご~い!」「なんでー?」と、不思議そうに聞いてくれました。

梓川サイフォンは、安定した水を確保するため、奈良井川で取水した水を梓川の下をくぐって通水しています。江戸時代は、「うしわく」や「じゃかご」というものを使用し、梓川と交差させる形で通水していましたが、大雨のたびに流され苦慮していたそうです。
そこで、大正時代にサイフォンが完成し、その後、老朽化により平成の改修を行った歴史があります。

梓川サイフォン出口には、実際に工事で使用されたシールドマシンの一部(カッターヘッドと呼ばれる部分)が記念に設置されています。その前で、シールドマシーンについて説明しました。小学生のみなさんは、マシンのカッターヘッドに実際に触れたりすることで興味を持ってくれていました。

最後に、じてんしゃ広場に移動し、今と昔の測量について説明しました。拾ケ堰は流れが緩やかで、水路の傾きが1/3000となっています。それは、30m先に行って、1cmしか下がらないということであり、この傾斜をつくるためにはとても正確な測量技術が必要です。江戸時代の測量器具を復元したものと、現代の測量器具の両方を体験した小学生のみなさんは、昔の器具でも正確に高さが計測できることに感心していました。

 

 

 

 

小学生のみなさんには、安曇野の拾ケ堰が、昔から多くの人が大変な苦労をして作られた歴史を知っていただけたかと思います。
今後も、この美しい農村景観を作り上げている拾ケ堰が世代を超えて守られ、伝承されていくことを期待しています。

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