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Vol.56■とくとく信州 新しい地酒 風穴熟成貯蔵酒

〜熟成の味わいです〜 安曇・稲核風穴熟成貯蔵酒

松本市商工課と稲核(いねこき)町会から、新しい地酒の紹介をします。
松本市の安曇・稲核地区の「風穴」をご存知ですか。山肌から吹き出す冷気を活用した天然の冷蔵庫で、石積みの山肌を覆う様に建てられた庫の中は、真夏でも8℃前後に保たれ、訪れた皆さんはその涼しさに一様に驚嘆の声を上げます。


この「風穴」を再生・利用して地域づくり・ブランドづくりをしようと始めたのが、松本の地酒の熟成貯蔵です。北アルプスの雪解け水で育った酒米と、同じ地下水で仕込まれた日本酒を、緑深い山の懐に眠らせ、岩肌から噴出す雪解け水の冷気で熟成させようという試みで、主旨に賛同した松本の酒蔵三社が地酒約3000本を蔵入れしました。


「風穴」は明治時代、製糸業が日本を支える産業として盛んだったころに蚕種(蚕の卵)を貯蔵する場として使われていました。その後の製糸業の衰退と電気冷蔵庫の普及もあり、次第に使われなくなったのですが、貴重な産業遺産として長野県の地域産業資源に認定されています。

風穴貯蔵と冷蔵庫で貯蔵したのと何が違うの? と思われる方もいるのでは…実際に貯蔵されている「風穴」を見て、体験していただく(風穴の見学もできます。)のが一番ですが、冷蔵庫の中で強制的に冷やすのと、岩肌全面から噴出する冷気で静かに均一に冷やすのでは大きな違いがあり、日本酒の熟成には最適なのです。

さて、この風穴熟成貯蔵酒ですが、今年4月に蔵入れ、9月17日に蔵出しを行い、松本市内の酒店や、飲食店で販売される予定です。

北アルプスの山並を思い浮かべながら、北アルプスの麓にある天然の冷蔵庫で熟成・貯蔵させた地酒を楽しんでいただけるように、今回は、風穴熟成貯蔵酒をプレゼントに用意しました。

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